AKB48 倉野尾成美&伊藤百花、バトンを繋いだ20周年 変わった景色と変わらぬ伝統、正念場の今を語る

経験して初めて分かった“センター”という存在

――直近で開催された『AKB48 THREE CONCEPTS LIVE in K-Arena Yokohama』についても聞かせてください。新曲「好きish」でAKB48を新たに好きになったファンの方も集まるようなライブだったかと思いますが、どのような気持ちで臨まれましたか?
伊藤:3公演それぞれ違うコンセプトでやらせていただいたんですけど、1公演目は「好きish」の選抜メンバーが中心となる、新規の方も楽しみやすいコンサートだったと思うんです。この公演での「好きish」のコールがいちばん大きかったので、新規のファンの方が増えていることだったり、たくさんの方が「今のAKB48を応援しよう」って盛り上げてくださっていることをすごく感じました。AKB48には劇場があるので、ふだんから一人ひとりがパフォーマンスの経験を積めるんです。ステージさえ観ていただけたら、好きになってもらえる自信があるので、このコンサートでAKB48を初めて体験するっていう方にも「これからも見ていきたい!」と思わせられるように輝くぞという気持ちでパフォーマンスをしていました。
――3公演目では、冒頭から涙を見せていましたね。やはり“推し席”(同じメンバーを推すファンがひとつの区画に集まった座席)というものは特別でしたか?
伊藤:はい。私は推し席を経験するのが初めてでしたし、ソロイベントもやったことがなかったので、自分のファンの方だけの空間自体が初めてだったんです。この日はステージではなく、サプライズで客席の後ろ側から登場したんですけど、皆さん、期待に満ちたキラキラした目でステージを見つめてくださっていて。まずそれに感動したんです。「始まるのをこんなに楽しみに待っていてくださっているんだ」「いつもこんな気持ちでいてくれていたんだ」って思って、ファンの方をすごく愛おしく感じました。で、私に気づき始めたら一斉にバッてこっちを向いて(笑)。そのキラキラした目をそのまま私に向けてくれて、声をかけてくださったり、ファンの方の愛の大きさにびっくりしたのと嬉しさで涙が溢れました。
――倉野尾さんも泣いてましたよね。
倉野尾:いやー、泣きましたね(笑)。今回、3公演それぞれ違う形でAKB48をお届けできる機会をいただけましたが、もともとファンの皆さんの意見をもとに生まれたライブでもあるので「できるだけお応えしよう」という気持ちで臨みました。なので、3公演で「好きish」以外の111曲を被りなしでやるという(笑)。「詰め込んでしまった」と我ながら思うんですけど、でもセットリストを考える段階で「どんな曲が新規の方に刺さるかな」「どんなAKB48を知ってほしいかな」っていろいろ考えて。
1公演目は、できる限り皆さんにも馴染み深い楽曲を多めにしたり、2公演目は全メンバーがセンターに立つ構成にして「曲を通してメンバーを知ってもらおう」と思ったり。推し席のある3公演目は、ファンの方とメンバーが一丸となれる空間なので、その幸せを噛み締められるような楽曲を入れて、制作段階から気合いを入れて臨めた3公演だったなと思いますね。


――その気持ちはファンの皆さんに届いていたと思います。
倉野尾:全部が楽しくて。大変ではあったんですけど、やっぱりメンバーがそれぞれちゃんと気合いを入れて臨んでくれたので、しっかりと3公演違う色、違う形で今のAKB48をお届けすることができたと思います。今回のライブをきっかけに「この曲を好きになりました」とか「知らない曲も多かったけどAKB48の歴史に興味を持ちました」という声もいただくことができて、本当に嬉しかったですね。
――今年3月に倉野尾さんにインタビューをさせていただいた際、「AKB48は“らしさ”を崩さないことが大事」「アイドルシーンの王道でいたい」と語っていました(※1)。この気持ちも踏まえたなかで、今のAKB48の躍進をどう捉えていますか?
倉野尾:20年分の伝統や歴史があるなかで活動していると、それぞれファンの方がAKB48と出会ったタイミングが違うと思うんです。そのなかには、“これまで”のAKB48らしさを求めている方もいれば、“今”のAKB48が好きという方もいらっしゃるので、そこのバランスが難しいところだなとは考えています。でもやっぱり、たくさんのメンバーで繋いできているバトンこそがAKB48だと、私はすごく思うので。
2代目総監督の横山(由依)さんから3代目の向井地(美音)さん、そして4代目の私までずっと目標に掲げているのが東京ドームです。なかなか叶えられなくて、何年いても「大きな目標だな」って思うんですけど、卒業していった先輩方の気持ちも背負ってその夢を叶えたい。先輩方の“夢の続き”を一緒に見させてもらっている感覚があるんです。今のメンバーで東京ドームに立つことで、卒業された先輩全員が喜んでくれるんじゃないかなって。いろんな方の想いを受け取って、支えていただきながら走り続けたいと思っています。なので、AKB48らしさ、王道みたいなものはこれからも保ちつつ、やっぱり新しいことにもチャレンジしていきたいですね。ももがマラソン(『オールスター感謝祭'26秋 放送70回記念SP』赤坂ミニマラソン/TBS系)に出てくれたり、活躍の仕方っていろいろあると思うので、何事にも全力で取り組めるようなグループでありたいです。


――そんな伊藤さんは、来年2月リリースの69thシングルにて3作連続のセンターを務めます。作品を重ねるなかで、センターという立場との向き合い方も変わってきましたか?
伊藤:もともとセンターには、真ん中で強く輝いていてみんなを引っ張っている存在という印象がありました。でも自分がセンターに立ってみて、初めて気づいたことがあって。センターは立ち位置番号“0番”からあまり動かないんですけど、周りの皆さんが「ここはもっと外に広がろう」「このタイミングでは何番に行こう」とか相談してくださって、私が通りやすいようにきれいにフォーメーションを作ってくださるんです。ひとつの作品を作り出すためにいっぱい工夫してくださっているのを、私は0番から動かずに見ていて。そこで「ああ、センターは誰よりも支えていただいているんだ」って気づいたんです。最初にセンターになったときは本当に自信がなかったですし、なるさんも声をかけてくださったり、いろいろな方に支えていただいて。自分がセンターになって、初めて「全員がセンターなんだ」ってすごく思いました。
――では最後に、今後の活動に向けてファンの方へメッセージをお願いします。
倉野尾:20周年ですごく盛り上がった分、(OGメンバーのいない)自分たちだけになったときに何ができるのか、という意識から始まった21年目なので、個人的には今年が要だと思っています。特に「好きish」期間にはファンの方が一緒に盛り上げてくれて、私たちもすごく励みになりましたし、皆さんのおかげでまたAKB48が注目を浴びる機会をいただけている気がしています。このまま勢いを落とさずに、一つひとつ目標を叶えていきたいです。来年もライブだったり、冠番組のスタートだったり、嬉しい出来事が待っているので、まだまだ皆さんを楽しませたいなって思っています!
伊藤:自分たちも予想していなかったくらい、「好きish」でたくさんの方に見ていただけるようになって、今がチャンスの時期だと思っています。これからもっともっと大きなステージを目指していきながら、ファンの皆さんと楽しい思い出をいっぱい積み重ねて、一緒に青春を過ごした先に、みんなで素敵な景色を見られたらいいなって思うので、これからもついてきてくださったら嬉しいです!
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<締切:11月25日(水)>
※1:https://realsound.jp/2026/03/post-2324682.html





















