&TEAM、日本発ボーイグループの歴史的快挙を解説! 米Billboard 200・TOP20入りが示す“Japan to Global”の現在地

10月10日付のBillboard 200は、なかなか賑やかな週だった。テイラー・スウィフトが再発盤で首位に返り咲き、ティナーシェがキャリア初のトップ10入りを果たした。画面を指先でスクロールしていくと、19位にマイケル・ジャクソン「スリラー」。そしてそのすぐ真下、20位に初登場した&TEAM『Mark on Me』を見つける。日本拠点のボーイグループとして、史上最高位である。

前作『We on Fire』(52位)のランクインから、わずか4カ月での記録更新。Japan to Global。&TEAMがデビュー当時から掲げてきたこの言葉は、日本の音楽業界で何百回と語られ、そのたびに高い壁に跳ね返されてきた夢でもある。それが今、巨大な牙を剥いてアメリカに噛み付いたのだ。
タイトル曲「Mark on Me」は、優美で、どこか不穏なストリングスで幕を開ける。その下で、トラップからシンセポップへと揺れるタイトなビートが脈打ち、サビでメロディが大きく跳躍する。ベンソン・ブーンが共作に名を連ねたこの曲には、バレエのようなしなやかさと、オオカミのような野性味が同居している。全6曲を収めたこのミニアルバムの残る5曲も、ヒップホップからポップパンクまで、楽曲ごとにジャンルを横断していく。どんなリスナーの耳にも引っかかるフックが設計されている。



もう少し、チャートデータを細かく見ていきたい。アルバムの売上だけを集計するTop Album Salesでは3位(!)。ジャンル別のWorld Albumsでは1位(!!)。ストリーミングを合算する総合のBillboard 200での「20位」を支えているのは、フィジカルの購買だ。つまり、こういうことだ。このアルバムは、ただ聴かれたのではない。お金を出してでも手元に置きたいと願うアメリカのファンに、買われたのだ。ファンダムによる能動的な「投資(=フィジカル購入)」が、圧倒的な火力でこの20位を押し上げている。一般大衆による受動的な「消費(=ストリーミング再生)」の広がりは、まだこれからだ。
それは、とんでもない大きさのポテンシャルでもある。
そのポテンシャルの大きさを測るには、少し歴史を振り返る必要がある。Billboard 200で結果を残してきた日本ゆかりのアーティストは、ざっくり3つに分けられる。アルバム『BALLADS 1』で3位を記録したJojiのように、海外に拠点を置き、欧米のシステムで勝った者。TWICEやENHYPEN(ともに1位)のように、韓国のシステムの中で、日本人メンバーが頂点に立った者。そして、日本のプロダクションが日本から送り出した者。3つ目の系譜は、驚くほど細い。1963年、坂本九『Sukiyaki and Other Japanese Hits』の14位。そこから半世紀以上の空白を経て、BABYMETALがアルバム『METAL FORTH』で9位まで這い上がった。ヘヴィメタルとアイドルを掛け合わせるという異端のやり方で、ニッチからメインストリームへの道を切り拓いたのだ。60年を超える全米チャートの歴史で、日本拠点のアーティストがトップ20に入ったのは、この2組だけだった。



&TEAMが立っているのは、この3つ目だ。親会社は韓国のHYBE。ただ、彼らを動かしているのは日本法人のHYBE JAPANとその傘下のレーベルYX LABELSで、メンバー9人のうち7人が日本出身だ。K-POPじゃないのか? ある意味では、そうかもしれない。韓国のインフラも、ベンソン・ブーンのようなアメリカのクリエイターも使う。だが、その全部を束ねているのは日本だ。J-POPでもない、K-POPでもない。いや、正確には、そのどちらでもある。そういうハイブリッドが、世界で最も競合のひしめくボーイグループ市場のど真ん中で、20位をつかんだ。



しかも、だ。彼らはまだ、ほとんどアメリカの土を踏んでいない。アメリカでのステージは、2026年8月の2つだけ。グラミー・ミュージアムの特別イベント『Global Spin Live』と、K-カルチャーフェス『KCON LA 2026』だ。にもかかわらず、ファンコミュニティのWeverseでは、アメリカのファン登録者が1年で1.6倍に膨れ上がり、増加数では本拠地の日本すら抜き去った。BABYMETALは、何十本ものツアーで、現地のファンを獲得していった。&TEAMは、アメリカのステージに立つより先に、ファンを増やしている。少しずつ、しかし確実に育ってきた熱。それが、フィジカル売上という目に見える形になった。優美なストリングスの下で重低音が唸り続け、サビで一気に弾ける、あのタイトル曲みたいに。
全米20位。それは、彼らがアメリカに刻み始めたばかりの印だ。本格的にその土を踏んだとき、この20という数字は、序章に過ぎなかったと分かるはずだ。
日本から出発したグループが、世界のど真ん中に立つ。Japan to Globalが、スローガンではなく現実になる。その瞬間を、見たくはないか? 次にチャートに刻まれる数字を決めるのは、君だ。


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