柴咲コウ、新作EP『泡沫』に宿る“調和”の表現 音楽と社会活動、その先にあるもの

「月のしずく」から「泡沫」に繋がる柴咲コウの原点

ーーツアーに先がけてEP『泡沫』がリリースされました。

柴咲:前回のツアーが終わってすぐに、プロデューサーの方と「次はどうしましょうか?」とお話したんです。ここ数年はずっとそういうサイクルで、終わりたてがいちばん「次はこうしたい」という欲求があるんですよ。今回の“泡沫”もそうで、やりたいこと、できることを話し合うなかで、ツアーの前に楽曲をリリースしたいねということになって。

柴咲コウ New EP『泡沫』8/26 Release|「泡沫」「器」Teaser

ーー表題曲「泡沫」はサウンド、メロディ、歌詞のすべてに日本的な情緒が反映されています。

柴咲:そこは原点回帰と言いますか。「月のしずく」(RUI名義で2003年にリリースされたシングル/映画『黄泉がえり』劇中歌・主題歌)という曲を23年前に歌わせてもらったんですが、今もすごく歌いやすいんですよ。私はいろんなジャンルの音楽が好きで。エレクトロ系にトライしたり、時期によって行ったり来たりしてきたんですが、「月のしずく」はやっぱり自分の感覚と合っていて。あの曲のイメージは世の中の私の印象とも合致していると思うし、それは「泡沫」にも通じていると思います。民謡っぽいところもあるし、ミディアムバラードのテンポ感、情緒のあるメロディもそうですけど、歌っててラクなんですよ。

ーー柴咲さんの独特の節回しもたっぷり込められていて。

柴咲:それがラクして歌っている状態なんです。普段はちょっと抑え気味にしてるんですが、「泡沫」の歌入れのときは「自然に歌ったほうがいいね」と言ってもらって。意識しているわけではないんですけどね。アイヌ音楽みたいとか、奄美っぽさがあると言われたりするんだけど、どうしてそうなるのか自分ではわからないので。

ーー日本語の響きを活かした歌詞も印象的でした。

柴咲:大和言葉だったり、祝詞のような言葉も使われていて。私はもともと日本語が好きで、初期のライブツアーで好きな漢字の紹介とかもしていたんですよ(笑)。言葉を紡ぐことにずっと興味があるし、日本語の奥ゆかしさ、まどろっこしさも好きです。

ーーカップリング曲の「器」は先鋭的なトラックを取り入れた楽曲。独創的なダンスチューンですね。

柴咲:「器」に関しては、疾走感のある曲が欲しいというお話をさせていただいて。デモ段階から「このループ、ずっと聴いていられるな」と思ったんですよね。そういう曲を歌わせてもらえるのがありがたかったし、しっかり作り込めた感覚がありました。

ーー〈零れ落ちてよ 生き方も全部/この身が人ではない形になれたら〉など情念と神話性が絡み合うような歌詞も素晴らしいなと。

柴咲:「器」の歌詞も、ツアーのコンセプトやテーマをお伝えして、やりとりを重ねながら形にしていきました。今回は自分で詞を手がけていない分、真っさらの状態で歌えるところがあって。コンセプトやイメージを丁寧に汲み取っていただき、素晴らしい楽曲に仕上げていただいたので、 私としては真っさらな状態で歌に徹しようと思っていました。

ーーシンガーとしてのキャリアを重ねるなかで、歌に対するアプローチも変化している?

柴咲:自分というものがどんどん透明になっている感じがあるんです。音楽もお芝居も確かにキャリアを重ねてはいるんですが、少しずつ自由になっていて。どんな色のフィルターが入ってきても順応できるんですよね。以前は「自我があってこその音楽活動」というところもあったんですが、今はもっとフレキシブルだし、そのときどきのバランスを楽しめているんじゃないかなと。

ーーそれはつまり、何があっても大丈夫という芯ができたから?

柴咲:おそらくそうでしょう(笑)。

柴咲コウ 「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~ 」

ーーEP「泡沫」には「WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント〜」のカバーも収録。誰もが知ってるヒット曲ですね。

柴咲:でも、20代のスタッフが知らなかったんですよ。「新曲ですか?」って言ってたし(笑)、その世代の人たちは新しい曲として聴くかもしれないですね。もちろん大ヒット曲ですし、いろいろな方がカバーしている曲でもあるので、「どうすれば自分らしく歌えるかな?」と話し合いました。アレンジがすごくオシャレなんですよ。最初はゆったりしたチル系なのかなと思いきや、気付いたら疾走感のあるトラックになっていて、私も気持ちよく歌い上げていて。そういうグルーヴの変化が自分みたいで好きですね。私も変化を好むタイプなので。

ーー『サステナビューティーフェス』、EP『泡沫』、『KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2026 ACTOR'S THE BEST 〜泡沫〜 presented by「アサヒ ゴールド」』。サステナブルに関する活動とエンターテインメントがつながっているのも柴咲さんの素晴らしさだと思います。

柴咲:すべては巡り巡っているし、それぞれが点在していた時期もあったんですけど、最近ようやくつながってきたんじゃないかなと。私はプロセスが好きで、“決めきらない”みたいなところがあるんですよ。最初に形を決めて、そこに当てはめた方が効率的なのかもしれないけど、進めていくなかで課題が出てきたり、そこから見えてくるものもあったりする。私は変化を好んでいるので、その過程自体を楽しみたいんですよね。

ーー今回のツアー『泡沫』も楽しみです。サステナブルや環境に関するテーマも含まれるのでしょうか?

柴咲:そうですね。あまり大義的になるのもよくないので、身近なこととして捉えてもらえ
るようにしたいと思っています。時間とお金を使って来てくださるからこそ、まずは非日常 感を味わってほしくて。そのうえでご自身の人生を振り返るような場になればいいなと思っ ています。

■リリース情報
New EP『泡沫』
配信中
https://koshibasaki.lnk.to/utakata

<収録曲>
泡沫
器
WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント〜

■ライブ情報
KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2026
ACTOR'S THE BEST 〜泡沫〜
presented by「アサヒ ゴールド」
開催期間:2026年11月7日(土)〜2027年1月31日(日)
公演数:全国14都市・全15公演
詳細:https://koshibasaki.com/atb2026

■衣装クレジット
◯アイテム◯
・トップス ¥23,100-
・ドレス ¥39,600-
・チョーカー(ショート)¥12,100-
・チョーカー(ロング) ¥15,400-
→4点ともRUMCHE

・ピアス ¥68,200-(参考価格)
・リング(右手)¥57,200-
・リング(左手/人差し指)¥75,900-(参考価格)
・リング(左手/中指)¥28,600-
→4点ともavgvst

◯問い合わせ先◯
・RUMCHE
mail:contact@rumche.com

・avgvst
https://avgvstjewelry.com/

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