広末涼子という稀代のボーカリストの真価 10代の名曲から男性ボーカルカバーまで披露したバースデイスペシャルライブ

広末涼子が、2026年7月18日、24日、25日に東京・COTTON CLUBでバースデイスペシャルライブ『Best Day Ever~Crescent River』を開催した。2024年12月以来となる待望のCOTTON CLUB公演だ。ここでは、7月24日の1st.showの模様をレポートする。
定刻を迎えると会場が暗転し、The Jackson 5の「I Want You Back」が流れるなか、今回バンマスを務めるベースの伊藤健太、ギターの石本大介、ドラムの張替智広、キーボードの伊藤隆博(18日はsugarbeansが担当)が登場。バンドメンバーが1曲目のイントロを奏でていく中、黒のワンピースを着た広末涼子がステージへ。ファンからの大きな拍手がその姿を出迎えている。

歌いだしは、1998年の「青い空に浮かぶ月のように」。2ndアルバム『private』に収録されたナンバーだ。広末の甘い歌声は健在で、石本のファンキーなギターのカッティングがその声を鮮やかに彩っていく。
この日は強い雨が降ったせいもあって、広末は悪天候のなか足を運んでくれたファンに感謝を込め、「最高の夜にしましょう!」と呼びかけた。そして、夏の夕暮れにふさわしい1998年発表の4枚目のシングル曲「summer sunset」へ。広瀬香美が書き下ろしたこの楽曲を人前で披露するのは、1999年に行われた武道館ライブ以来のこと。間奏で張替のドラムが熱を帯び、ファンは随所で歓声を上げている。これだけアットホームな雰囲気のライブも珍しい。

伊藤がグランドピアノに移動して奏でるのは、荒井由実の「やさしさに包まれたなら」。広末の歌声がより柔らかく、しっとりと会場を包み込んでいく。MCでは、自身の母のために歌ったことを明かし、さらに「みなさんとの再会に乾杯!」と、音頭を取った。
アコースティックコーナーでは、『private』1曲目に収録されている「向日葵」で会場をやわらかく包み込み、Mr.Childrenの「Mirror」はジャジーな演奏に乗せて、今井美樹の「Blue Moon Blue」は情感豊かに歌いあげる。石本や伊藤のソロを、広末が微笑みながら見守る姿も印象的だ。

「みなさんのせつない夏休みを思い出してもらえるような一曲」——そう紹介されたのは、1997年の「とまどい」だ。竹内まりやが描いた、10代の女の子が夏休みを振り返るせつないバラードを、広末は鮮やかに歌いあげ、間奏では「いつまでも ずっとずっと友達でいようね」というセリフも再現してみせる。
MCでは、10代の頃の楽曲を多く歌っていることについて「こそばゆい」とはにかんだ。また、2024年の公演では、10代の頃の楽曲を「歌えるかな?」と避け気味だったものの、「2年前のライブで勇気をいただいて、みなさんなら受け入れてくださるんだ」と感じたからこそ、今回は積極的に取り上げたという。前回のライブでもそうだったが、男性ボーカル曲と広末の相性は悪くない。





























