OSHIKIKEIGO×OddRe: 対談 ソロとバンド、異なるアプローチから定義する“2026年のJ-POP”
一人でも音楽を作れる時代にバンドを組むことの醍醐味
――それだけ強くシンパシーを感じているということですね。先ほどSOIさんが、一人で活動しているOSHIKIさんに対するリスペクトを言葉にしてくれましたが、OddRe:のお三方は、他者とバンドを組むことの醍醐味は、どんなところにあると感じますか?
サダ:OSHIKIさんのように一人で全部やっている人を見ると、「すごい! めっちゃ多才!」と思うんですよ。だけど同時に「自分にはできない」とも思うから、私はバンドがやりたくてヴォイスに入ったんですよね。人って完璧じゃないから、苦手なこともあるじゃないですか。みんなでやれば、自分の不得意を誰かが補ってくれる。うちら3人は得意なことが本当にバラバラだし、お互いに補い合っているなとマジで思います。生まれてきた環境も、地元も、性格も全然違うし……たまたま同じ時期にヴォイスにいて出会えたのが奇跡だなって。
AirA:タイミングがよかったね。ライブしている時に一人だと寂しいけど、隣に仲間がいて、表情とかを見て「みんな一緒に楽しんでるな」と思えると、ちょっと嬉しくなるんですよ。
OSHIKI:(胸に手を当ててうなだれる)
サダ:えっ、寂しい?(笑)
OSHIKI:寂しいです。「ステージ広いな」といつも思ってます。今度、一緒にやりません?
AirA:ヤバい! やりたい!
OSHIKI:やっぱり、隣の芝は青いですよね。僕も「バンドって羨ましいな」と思うことがあります。ある種一心同体だと思えるような人と出会えないから一人でやっているけど……もし自分とほぼ同一の存在だと思えるような友達がいれば、それだけで曲作りが楽しいだろうなと。
SOI:痛いほど分かる。俺も2人に出会う前は、同じこと言ってたと思う。でも今も「運命共同体のような人に出会えた」とは思っていないんですよ。ただいろいろな縁が重なって、今バンドができているっていう。
OSHIKI:そうなんですね。例えば、歌のメロディラインってどうやって作っているんですか? ガチガチに固めているのか、歌ってもらっている最中にちょっと変えたりすることもあるのか……。
SOI:けっこうガチガチに固めちゃいます。
OSHIKI:そうなんだ。「ai my me」って、サビでピッチがフォールするじゃないですか。俺はあれを聴いた時に「やってるな!」と思ったんですよ。今の時代ってエディットできるし、綺麗に整えられるからこそ、あえてスネアをグリッドに対して後ろに置いたり……そういうズレがすごく大事になってきていますよね。ピッチも同様だと思うんですが、その上で、サビ頭のあの凄まじいフォール……。あの曲線美は完全にボーカルのためというか。歌というものを機械的に捉えていたら出てこないようなフレーズだし、「これは絶対にわざとやってるだろう」と思ったんです。
SOI:でもあれは、AirAがいたからかな。
AirA:最初はフォールしてなかったよね?
SOI:そう。直線的なメロディだったけど、作っているうちに、AirAの歌を聴きながら「こうした方が面白いな」と思って。僕一人じゃ絶対作れなかったと思う。
OSHIKI:それがバンドのいいところですね。
SOI:そうなんですよ。僕は、自分のやりたいことを100%体現してくれる人がほしかったけど、そんな人はやっぱりいなくて。だけど、他人は、僕が考えもしないところで積み木を立ち上げてくれるから。「じゃあそこにも城を建てるか」と思える瞬間がバンドの面白さであり、僕は2人と一緒に作っているうちに、アクシデントを愛せるようになりました。
OSHIKI:なるほど。
SOI:例えば、1960~70年代って「ロックをやりましょう」と言いながらバンドを始めても、ジャズドラマーしかいないから、リズムがちょっと跳ねていますよね。ああいう「やろうとしたけどできなかった」というものが、後々「だけど、それがその時代の音だよね」というふうになっていくわけで。僕らはDTMがある分、頭でっかちになってしまいがちだけど、音楽の歴史的な分岐点には「こうなっちゃった」というアクシデントがいつもあった気がする。そういうことを2人と出会って思い出したし、僕は、OSHIKIさんの楽曲にすらそれを感じます。「本当はこうやって作りたかったのかな」と思うし、自分のやりたいことを100%実現できない悔しさは俺も持っているから、「分かるな」「お互いやりたいことがまだまだできないし、途中なんだろうな」と思う。
OSHIKI:そうですね。一人だとしても、楽曲がプレイヤーの得手不得手に依存するのは同じです。歌のメロディは、自分の声域の範囲内になるし。同じように楽器も、「カッティングが得意」とか「32分音符は弾けない」とか……そういうもの一つひとつが100%に届かない理由になるというか。
SOI:昔の人たちが複数人で音楽をやっていたのは、単純な話、彼らにシーケンスがなかったからだと思うんです。自分がギターを弾いている時に、誰かにドラムを叩いてもらわなきゃ困るっていう時代だった。だけど2026年現在の僕らは、AIもあるし、再生ボタンもあるし、事務所にお願いすればサポートミュージシャンをつけてもらうこともできる。「それなのになぜ一緒にやるんだろう?」ということは僕らもすごく考えているし、このタイミングでバンドをやるなら“今の時代のバンド像”を定義しなきゃいけないと思いながら活動してます。逆にOSHIKIさんは、「一人でとことん突き詰めるなら、何ができるだろう?」ということにトライしているわけで。コロナ禍の人と人が隔離されたあの時代に、僕たちの世代は、これから何をやるかを迫られた。「人は一人でも生きていけるけど、じゃあ僕らはどうしたいの?」という物語を描かされていて。その一つの道がOSHIKIさんであり、もう一方の道がOddRe:なのかなと、今日話しながら思いましたね。
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■リリース情報
7th Digital Single 「ReTake」
2026年4月8日(水)配信
https://OSHIKIKEIGO.lnk.to/ReTake
■関連リンク
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【OddRe:】
■リリース情報
メジャーデビューシングル「Revival」
2026年2月18日(水)配信
https://oddre.lnk.to/Revival
CDシングル『Revival』
発売日:2026年3月18日(水)
価格:1,100円(税込)
BRCA-70039/4524135295422
■ライブ情報
『OddRe: 1st ONEMAN TOUR “CODA”』
2026年7月1日(水)開場18:00/開演19:00
愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO
2026年7月2日(木)開場18:00/開演19:00
大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
2026年7月8日(水)開場18:00/開演19:00
東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO
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