LET ME KNOW、痛みを知っているからこそ貫く妥協なき道 結成前に生まれていた「Goodbye Daily」を今届ける理由
1月27日、バンド史上最大規模となるワンマンライブ『LET ME KNOW ONEMAN LIVE - SCENE_2526 -』を東京・品川ステラボールで開催した3人組バンド・LET ME KNOW。そのステージ上で1stアルバムをリリースすること、そしてそのアルバムツアーとして東名阪クアトロでのワンマンツアーを行うことを発表した。2026年は彼らにとって、さらに勢いをつけて突き進んでいくターニングポイントとなりそうだ。
そんなLET ME KNOWから、2026年の第一弾となる新曲が届いた。「Goodbye Daily」と題されたこの曲は、どこかノスタルジックで温かなサウンドが広がるポップチューン。出会いと別れの季節にぴったりの、リスナーの心情にそっと寄り添うような楽曲で、ハイスクールのプロムで歌っているかのような煌びやかなMVも公開された。聞けばこの曲はMatty(Vo)がバンド結成前に書いたもので、以来リリースの機会を待っていたものだという。そんな大事な1曲とともに、アルバムへと向かっていくMatty、Kehn(Gt)、Lyo(Dr)の今のリアルな心情を語ってもらった。(小川智宏)
「音楽そのもので熱狂してくれよっていう宣戦布告」(Matty)
——まずは品川ステラボールでのワンマンライブ、おつかれさまでした。バンド史上最大キャパでのワンマンライブになりましたが、やってみていかがでしたか。
Lyo:バンド史上最大規模というのもありまして、すごくいい意味で緊張感のあるステージでした。演出やセットリストのつなぎだったり、演奏も、今回のステージをイメージして作り込んだので、自分たちが思い描いたステージが作れたのではないかと思っています。
――大きい会場でライブをやると、これまでと違う気持ちはありましたか?
Kehn:気持ち的には、いつものライブと違いは特になかったですね。 いつも通り。僕は結構リラックスして演奏できてたかなと思います。
Matty:僕もいい緊張感を持った中でやれたと思います。
——きっと初めてLET ME KNOWのライブに来るお客さんもいたと思いますけど、そういうお客さんを前に、Mattyさんはバンドを始めるまでの話もちゃんと伝えていましたね。
Matty:はい。初めてLET ME KNOWのライブに来てくれた人に、少しでもバンドのことを知ってもらいたくて話しました。
——その流れでアルバムのリリースを発表して。すごく盛り上がっていました。
Lyo:本当に待っててくれてたんだなって思うとすごく嬉しかったです。自分たちのやりたいことが実現されていくたびに、応援してくれるみんなは自分事のように喜んでくれて素直に嬉しかったです。アルバムを持ってツアーも回るので、一緒に大きな景色を見に行けたらいいなと思いましたね。
——ここまでやってきて、ようやくというのか、ついにというのか、1stアルバムをリリースすることに対する感慨はありますか?
Matty:「ようやく」のような感情はそんなになくて。何かを達成したわけではまったくないので、長いバンド人生の通過点の1つだと思っています。アルバムを出せることは心から嬉しいですけど、ただ出すだけでは意味がないと思うので、しっかりと作品を届けられるようにこれから努力したいです。
——ライブで「Law of Luv」をやる前にMattyさんが「アイドルじゃないんで」ってわざわざ言っていたじゃないですか。あれはすごくバンドの姿勢を物語る言葉だなと思ったんですけど、ああいうことってよく言うんですか?
Matty:黄色い歓声を否定するつもりはないのですが、僕たちがステージで鳴らしているのは、その歓声ごと飲み込むような音楽のつもりでいるので、表面的なノリだけで消費されるバンドだと思われたくなくて、無意識にあの言葉が出たんだと思います。僕らのライブに来たら、音楽そのもので熱狂してくれよっていう宣戦布告ですね。でも自分的にはまだまだで、次のステージではさらに150%ぐらい出せるように準備したいです。今できることは出しきりましたが、もっと理想は高いので。
Lyo:今の僕たちができることはやり切りました。つなぎだったりオープニングだったり終わり方だったり、全部本番をイメージしながら、何度もリハーサルに入ってしっかりやってきたので、今できる最大限のことは全部やりましたね。
テーマの普遍性 「境遇は違えどそれぞれ通る道」(Lyo)
――そして、そのワンマンを経てアルバムに向けて向かっていくタームですが、新曲「Goodbye Daily」がリリースされました。もしかしたらLET ME KNOW史上で最もキャッチーな曲ができたんじゃないかとも感じたんですけど、これはバンドにとってどういった曲ですか?
Matty:この曲は、本当に3人が出会ったぐらいの頃、バンドを組むとかも決まってない頃にできた曲で、それからずっとリリースしていなかったんです。今のタイミングでリリースすることになって、当時の気持ちが蘇りますね。
――それは「温めていた」ということなんですか?
Lyo:去年の卒業シーズンだと、「まだこのタイミングじゃないな」っていうのが、なんとなくみんなの中にあって。一番最初のライブからやってるような曲だったので、単純に出すタイミングはどこだろうというのを探ってはいましたね。
――すごくノスタルジックな感じもありますし、ピュアというか、若いというか、青いというか、すごくリアルな手触りを持った曲で。そういう意味でもこれまで出してきた楽曲とはちょっと違う感覚を持った曲なんじゃないかなと思います。この曲を作った時のMattyさんの中の気持ちはどういうものだったんですか?
Matty:学生だったので、その時に感じていた気持ちをまっすぐ素直に書いたので、歌詞の内容が全てですね。曲を聴いて感じ取ってもらえたら嬉しいです。
――Kehnさん、Lyoさんのお二人は、この曲を当時Mattyさんから受け取った時に、どんなことを感じました?
Lyo:やっぱり誰しもが通る普遍的なテーマじゃないですか。例えば恋愛だと経験したことがないこともあると思うんですけど、この卒業・別れのテーマって、境遇は違えどそれぞれ通る道なので、共感できるすごく素敵な曲だなって思いましたし、その時の気持ちを思い返した記憶がありますね。
Kehn:まったく同じです。言おうとしてたこと全部言われた……。
――(笑)。でも、本当にそうですよね。もちろん恋愛の曲も、共感したり自分を重ね合わせたりして聴くことはたくさんあると思うんですけど、それと同時に映画やドラマを観てるみたいな感覚もあるじゃないですか。これはそういうものではないですよね。
Lyo:そう、あまりフィルターを通さなくても、「わかるわかる」ってスッと入ってくるような曲と歌詞だなっていうのはすごく感じましたね。
――Mattyさんは当時、これはLET ME KNOWでやるためじゃないというか、バンドとは関係なく作ってたってことなんですか?
Matty:そうですね。「バンドを組みたいな」とはなんとなく思っていたのですが、何か計画があって作ったというよりは、その時の気持ちを残しておきたくて書きました。