Creepy Nuts、『生業』ツアーで見せた初期衝動と新章 「ビリケン」を語るライブ後インタビューも
ライブ直後のR-指定＆DJ松永を直撃取材
R-指定：「ビリケン」を最初に披露したのは『RISING SUN ROCK FESTIVAL（2023 in EZO）』だったんですよ。その時は「のびしろ」をラストに歌って、お客さん全員と「のびしろしかないわ！」の合唱でキレイに締めたあとに……。
DJ松永：あのビートが説明なしにカットインしてくるっていう（笑）。
R-指定：しかも途中で「プーロー！」（PULL UP。曲を途中で引き上げるレゲエの手法）で止めて、「びっくりした？ みんな」みたいな（笑）。その時は、盛り上がるのと圧倒されてるのの半々ぐらいだったんですけど、あのイントロで勝手に盛り上がって暴れてくれた人も多かったし、説明なしでぶち上がるんやなって手応えは最初からあって。そして感触的に、ライブでやればやるほど、そういう盛り上がりの度合いが増してる感じですね。
DJ松永：やっぱり、自分たちのセトリやキャリアの中には存在しなかったタイプの曲だから、自分たちもライブでどう扱うか、模索中でもあるんですよね。テンションの持って行き方も含めて、今回のツアーでも置きどころは考えたよね。
R-指定：「生業」みたいに淡々とスキルを見せてカマすのもありかなと思ったんですけど、やっぱり生で鳴らした時のビートの迫力が特に強いから、それに影響されて結構テンション高めなパフォーマンスになってますね。
DJ松永：予想以上にアッパーな曲だったんだなと。
R-指定：盛り上がり曲としてしっかり定着してきた感じがありますね。
DJ松永：フックの部分、特に〈ready set, Ladies & Gentlemen〉からの連符の部分ですごく沸いてくれるのは、自分たちでも驚いたよね。
R-指定：結構テクニカルなズラしをしてる部分やし、「フロウのスキルで沸くんや！ 嬉し！ 最高！」みたいな（笑）。
R-指定：うん。そもそも尖ってる曲やけど、その中でも最も鋭利な部分で盛り上がってくれるのは本当に嬉しい。
DJ松永：ああいう反応を直接感じると、ジャージークラブみたいな尖ったビートをやっても全然大丈夫なんだと思うよね。サウンド面でもだいぶ音数を減らしてるし、鳴りにもこだわっていて。そもそもの音の要素自体を減らしてるんだけど、それによって一つひとつの音が強く鳴らせるし、そこでパンチを出してるんですよね。その部分がライブでもうまく作用してたら嬉しいし、試行錯誤してる部分です。その流れにある、今作ってる新曲たちが発表されたら、どういった反応をされるのかがすごく楽しみだし、これまでの曲がそこに混ざると、ライブの印象自体も変わるのかなって。
R-指定：全然変わるかもな。
DJ松永：自分たちでも、ライブのクオリティが上がってると感じられてるし、そういうチャレンジやブラッシュアップを重ねられる今の状況が非常にハッピーです。
■リリース情報
Creepy Nuts「ビリケン」
10月11日（水）リリース
配信リンク：https://smar.lnk.to/7AKLGS