芸能界のなかでも、屈指の仲のよさで知られている草彅剛と香取慎吾。出会って35年以上、ふたりでパーソナリティを続けているラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』（bayfm）も、前身番組を含めあと2年で放送30周年という大きな節目を迎えようとしている。同じグループであったとしても、30年近く、間隔をあけることなくふたりで定期的に会い続ける間柄もなかなか聞かない。

　11月5日放送の『ななにー 地下ABEMA』（ABEMA※以下、『ななにー』）では、この長い年月を振り返り「（ケンカを）一度もしたことがない。ムカついたりとかもあんまないもんね」（香取）、「そこらへんの感情が欠落してるのかな（笑）？」（草彅）と話すシーンもあった。かといって、どちらかが無理に合わせたり、我慢しているわけでもない。むしろ、言いたいことを言い合える。そんな正反対な性格だからこそ、ふたりの相性はいいのだろう。

　先日、草彅がYouTubeチャンネルにて「【突撃】しんごちんの部屋にアポ無し潜入！【香取慎吾】」と題した動画を公開した。この動画は、2021年3月にアップされた香取のYouTube動画「しんごちんがユーチューバー草彅ハウスに潜入しました！【香取慎吾】」の逆バージョン。この2本の動画を見比べれば、ふたりの感覚がいかに対照的かがわかる。

　草彅は、「なんかちゃんとしてる」「キレイなの、なんか！」「“しんごちんだから、ちゃんとやんないと”みたいな！」と、まずは自分の部屋との違いをスタッフにクレーム。かと思いきや、自分の履いているお気に入りの靴下に穴が空いているとニコニコしながら報告する自由っぷり。

　次に、香取がセレクトしたソファやカーテンに注目すると「色がいい！」「ちゃんとしてる！」「センスあるね！」と終始感心モードに。たしかに、香取がインテリアを購入した動画「念願の初ロケでしんごちんハウスの家具を買いに行きます！！【香取慎吾】」を観返すと、納得のいくまで頭を悩ませて購入していたのを思い出す。

　香取としては別にお気に入りのソファがあった。座り心地のいいものやパーツが変えられるものなど、魅力的なポイントを持つソファたちを前に心が揺れていたのだが、それはあくまで“中身の人”の好みだとバッサリ。そして自身が扮するYouTuber“しんごちん”の感じがいちばんしっくりくるのは「コレなんだよ！」と、今の黄色いソファに決めていたのだ。そんな香取の奮闘を、長年の付き合いのある草彅はみなまで言わずとも感じ取り、「演出家だね、しんごちんはね」と言ったのではないだろうか。

　一方、緻密に計算して演出する香取に対して、草彅の撮影部屋はスタッフにお任せスタイル。そのラフな雰囲気に、香取が“草彅ハウス”に潜入した際には、ツッコミが止まらなかった。たとえば、「なぜここに抱き枕があるんでしょうか？」と目を丸くしたのは、草彅の愛犬・クルミちゃんがセットの後ろに行ってしまわないようにとスタッフが置いたもの。「板とかでちゃんと見えないところを塞ぐのが、しんごちんのタイプですね」と、その感覚の違いに驚く。

　続けて、棚の奥からペットボトルのキャップを見つけては「これいらないでしょ！」「なんでキャップがあんの？　これ知ってた？　これ何？」と、信じられないといった表情を見せる。そして「これはもうしんごちんの判断で撤去させていただきます！」と片付け、最終的には部屋の掃除までしていく面倒見のよさを発揮していた。