AdoとB'zのコラボレーションが話題を呼んでいる。9月29日公開の映画『沈黙の艦隊』の主題歌となるAdoの「DIGNITY」は作曲を松本孝弘、作詞を稲葉浩志が担当しており、B'zが日本のアーティストに楽曲提供を行うのはこれが初めてだ。予告編で聴ける箇所だけでもB'zらしい雄大なメロディと強い言葉が耳に残り、Adoの迫力ある歌声が響き渡っている。

　このようなコラボレーションは双方の持ち味を最大限に引き出す可能性を秘めており、近年も様々なタッグが実現している。本稿では直近で話題を呼んだバンドのコラボ曲を紹介していきたい。

　MAN WITH A MISSIONとmiletは『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』のOP／EDテーマでコラボレーションが実現した。OP「絆ノ奇跡」は和楽器を交えた実験的なラウドロックで、miletとTokyo Tanaka、Jean-Ken Johnnyによる圧巻のトリプルボーカルが炸裂している。Bメロでmiletが持ち味である艶やかなロートーンを響かせた後、MAN WITH A MISSIONらしい爆発力のあるサビへと繋がる興奮度は特に凄まじい。個性的な声質を強いメロディとエモーショナルなサウンドによって高いクオリティで融合させ、それぞれの声の魅力を際立たせたコラボ曲だ。

　UVERworldはBE:FIRSTのSHUNTOを迎えた「ENCORE AGAIN (feat.SHUNTO from BE:FIRST)」を発表。音数を絞ったダンサンブルなトラックに、しなやかなSHUNTOのボーカルとスタイリッシュなTAKUYA∞のボーカルが絡み合うジャンルレスなコラボ曲だ。またSHUNTOは自身の歌唱パートで作詞も担当。何度でも挑み続ける精神を綴ったTAKUYA∞に負けない逞しい言葉を歌い上げている。バンドとボーイズグループという枠に留まらない創造性に富むアーティスト同士だからこそ、互いの新たな強みを引き出した1曲と言える。