2023.07.29 18:00

Little Glee Monster、揺れ動く感情を歌った「今この瞬間を」は背中を押す曲に　ツアーを通じて深まる6人の絆

文・取材＝西廣智一、写真＝はぎひさこ、動画＝友成將人

今の6人は言いたいことを言い合える関係に

──今作はカップリング曲も魅力的な作品ばかり。「Heart feels…」はライブでの盛り上がりが期待できそうな、ダンサブルな1曲です。

かれん：「Heart feels…」は『グレーテルのかまど』（NHK Eテレ）のエンディングテーマに使っていただいている曲で、歌詞がスウィーティーで可愛いらしい感じなんですけど、ただ可愛いだけじゃなくて小悪魔っぽさもあって。曲中にはみんなのキュートな部分も出ていて、ちょっと可愛い系の声を使って歌ったりもしているので、そのあたりにも注目してほしいです。

結海：片思い中の女の子って一番可愛いんじゃないかと私は思っているんですけど、好きな人に振り向いてもらえるように頑張って努力して可愛くなろうとか、あるいは待ち合わせで緊張しちゃって……みたいな、そういう可愛らしさを最初に感じたので、その感情をしっかり表現できるように、声に工夫を加えたりしました。

──具体的には、どのように工夫してみましたか？

結海：例えば、〈Looks like a sweets〉っていうフレーズでは、「何声も使って、いろんな人格を出してみたら？」とアドバイスをいただいて。メインでは可愛らしく跳ね上げるように歌ったんですけど、そのあとにちょっと低めに歌ったり、逆にもっと高く歌ってみたりと、いろんな歌い方をして心の中にいるいろんな人格を出してみました（笑）。

ミカ：私はすごくリズミカルで可愛い曲だなっていうのが第一印象で。歌詞も〈嫌い嘘大好き〉とか〈好き嘘大好き〉とか、強がっているのか甘えているのかわからない女の子の可愛らしさが表現されていたので、そういうあまのじゃくな思いを歌に乗せられるように頑張ってみました。

──「今この瞬間を」とこの「Heart feels…」では、それぞれアプローチも変わってくると思います。ミカさんの中では2曲の色づけにおいて、それぞれどういったことを意識しましたか？

ミカ：「今この瞬間を」は声というよりは感情を優先して、頑張っている人たちのことを思い浮かべて応援するように歌うことを意識していて。逆に「Heart feels…」では届けるというよりも、ちょっとわがままで可愛らしい自分みたいな、そういう部分を出してみることは意識しました。

──その感じ、しっかり出ていると思います。にしても、この2曲の対比は面白いですよね。そこからさらに、アサヒさんがメインで歌う「おかえりなさい」も用意されている（NHK『ほっとニュース北海道』オープニング曲）。この曲では蔦谷好位置さんが作曲・編曲を手がけています。

かれん：蔦谷さんからは「夕方のニュース番組で流れる曲なので、みんなが家に帰ってきてホッとするような、夕焼けなどをイメージして作った」と聞きましたが、本当に聴いてほっこりするし、地元愛や家族愛を感じるような曲だなと。私はこういう曲でこそアサヒの魅力が強く出ると思っていて、艶っぽい声や吐息混じりの声などアサヒの魅力がたっぷり詰まった仕上がりじゃないかと思います。

──ここまでがっつりとアサヒさんの歌を楽しめるのも、ライブを除けば貴重な機会ですものね。

かれん：本人はすごく恥ずかしがっていて、歌い終わったあとは前のめりで私に抱きついてきました（笑）。

──（笑）。結海さん、ミカさんはいかがですか？

結海：私も最初にこの曲を聴いて、アサヒちゃんがこの歌詞やメロディを歌っている光景がすぐに想像できました。あと、歌詞やメロディを聴くと家が恋しくなる曲だなって思って。それこそ夕方のニュースを観たときに、「今日も1日頑張ったな」とおうちで思ってもらえるような曲になるといいなと思った記憶があります。

ミカ：自分が小学生の頃の下校時間がすぐ思い浮かびました。いつも帰り道にピンク色の夕日が見えるんですけど、その光景にぴったりな曲だなって。最初から絶対にアサヒちゃんにぴったりだと思いましたし、自分もコーラスという形で加わって、ほんわかした温かい曲を作りたいなって思いました。

──この曲ではアサヒさん以外の5人はコーラスで参加していますが、どういう形で加わるのが一番効果的なのかと、いろいろ考えたのではないでしょうか。

かれん：アサヒが全部歌い終えてからコーラスを録ったので、全体像を理解してからそれぞれがコーラスを試していった感じです。私も〈頬なでてく風が〉のあたりを歌っているんですけど、アサヒがすごく優しくて繊細な声で歌っていたので、私も繊細な風が吹いているように、爽やかに歌いました。

──存在感が強すぎてもメインのボーカルを邪魔してしまいそうですし、その匙加減も難しそうですよね。

かれん：そうなんです。存在感がなさすぎてもダメなので、そこはみんなで塩梅を見て考えていきました。

──実際、アサヒさんのソロ曲ではなく6人で作っていることがしっかり伝わる仕上がりだと思いました。

かれん：そう感じてもらえてよかったです。

──ちなみに、この「おかえりなさい」のテーマのように、皆さんがホッとする瞬間や心が癒されるときはどういうシチュエーションでしょうか？

ミカ：仕事が終わってから帰宅して、お母さんが料理を作っている後ろ姿を見たり、ごはんの匂いがしてくるとホッとします。

結海：私は自分の部屋で椅子に座って、フーッとひと息ついた瞬間です。帰宅して、一度ひとりになれる場所でホッとするのが日課かもしれません。

かれん：私は家のリビングにあるソファがすごく大好きで、そのソファでグデンとしている瞬間が好きです（笑）。

──個性が出ますね（笑）。きっとこの曲を聴いたリスナーの皆さんも、それぞれ異なる「ホッとする瞬間・場所」が思い浮かぶかもしれません。2023年も後半に突入しましたが、ツアーが終了する頃には新メンバー加入から1年が経過します。皆さん、ここからの半年でどんなことを成し遂げたいですか？

結海：メンバー同士の仲もだいぶ深まって、最近は言いたいことも言い合える関係になれたと思うんです。そこでグループが目指す姿を話し合ったりすることで、さらにいい状態に持っていけると思っているので、それがいい形でファンの方々にも伝わったらいいなと思っています。

ミカ：結海も言うように、本当にグループの仲が深まっていると思うので、この6人の絆をもっともっと深めていって、さらにいろんなことに挑戦していきたいですし、自分のスキルももっと成長させたいなと思います。もっと上に行きたいです！

──おふたりは昨年11月の加入当時と比べて、最近の自分は変わったなと感じる瞬間はありますか？

結海：最初はお姉ちゃんたちについていくばっかりだったんですけど、「グループをいい方向に持っていくためにはどうしたらいいんだろう？」とか「あ、これ質問してみようかな？」とかだんだん自分でも考えて、行動に移せるようになってきたところは、変わった部分かもしれません。

ミカ：最初は与えられた仕事を次々にこなしていくみたいに、ただただ目の前のことで忙しい日々だったんですけど、最近は少し落ち着いてきたのか、「自分はリトグリなんだ」っていう実感もどんどん強くなっていて。メンバーとしての自覚が強まったことは、以前との違いだと思います。

──なるほど。では最後に、かれんさんお願いします。

かれん：まずは12月までツアーが続くので、ファンの人たちと一緒に楽しみながら全国を回って、一度観に来た方に「また行きたい！　また観たい！」と思ってもらえるようなライブを作っていけたらと思います。もちろん、ファンの方だけじゃなくて、リトグリに興味があるけどまだライブに行ったことがないという方にもライブに来てもらえるように、フェスや音楽イベントなどいろんな場所でもリトグリをアピールしていきたいですし……やっぱりこの6人で『紅白』に出たいので、そこに向けてさらにグループの絆を深めて頑張っていきたいと思います。

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応募方法

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＜締切：8月19日（土）＞

■リリース情報
『今この瞬間を』
予約URL：https://LittleGleeMonster.lnk.to/Imakonotokiwo
発売日：2023年8月23日（水）
デジタル先行配信：2023年7月15日（土）
＜収録内容＞
M1. 今この瞬間を（TVアニメ「MIX MEISEI STORY ~二度目の夏、空の向こうへ~ 」2023 年7月クールエンディングテーマ）
M2. Heart feels...（NHK Eテレ「グレーテルのかまど」エンディング・テーマ）
M3. おかえりなさい（NHK北海道「ほっとニュース北海道」テーマ曲）
M4. （初回限定盤・通常盤）今この瞬間を - Lead Off ver. - / （期間限定盤）今この瞬間を – TV Size -
・発売形態：
通常盤（CD）¥1,320（税込）
初回生産限定盤（CD+BD）¥3,300（税込）
※BDには「Little Glee Monster リトグリCLUB限定LIVE “Fanfare” 0」から10曲収録
期間生産限定盤（CD+BD）¥1,700（税込）
※アニメ版権描き下ろしJK、BDにはノンクレEDムービー収録予定

■ツアー情報
Little Glee Monsterツアー『Little Glee Monster Live Tour 2023 “Fanfare”』
https://www.lgm-tour.com/fanfare/
8月13日（日）北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
9月3日（日）山梨・山梨YCC県民ホール
9月10日（日）埼玉・川口総合文化センターリリア
9月16日（土）新潟・新潟テルサ
9月17日（日）群馬・ベイシア文化ホール
10月8日（日）神奈川・神奈川県民ホール
10月29日（日）兵庫・神戶国際会館こくさいホール
11月5日（日）宮城・仙台サンプラザホール
11月12日（日）福岡・福岡サンパレス
11月18日（土）広島・上野学園ホール
11月19日（日）岡山・岡山市民会館
11月25日（土）愛媛・松山市民会館
12月9日（土）石川・本多の森ホール
12月10日（日）長野・長野県ホクト文化ホール・大ホール