當山みれい、代表曲から今聴かせたい曲まで披露 バンドとダンサー迎えた2時間にわたるショー
當山みれいが東名阪で行った『當山みれいLIVE TOUR 2023』のファイナルが、5月27日、東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGEで開催された。満員の客席を前におよそ2時間に渡り、終始変わらない歌声と、魅力たっぷりなパフォーマンスで観る者を魅了し続けた一夜の模様をお伝えしよう。
華やかかつキレのある動きでステージを盛り上げる女性ダンサー2人に続いて、ピンク色のキュートなドレスに身を包み登場した當山みれい。ショーのオープニングを飾るのは「食えない」。アップテンポのグルーヴィなビートに合わせ歌い踊り、一気に会場をヒートアップさせる。ライブではその美声に加えて、特に彼女ならではのソウルフルな歌声が際立つが、それを引き出すバンドの演奏も素晴らしい。長年の付き合いとなるキーボーディスト＆バンマスのMANABOONを始め、ドラマーの佐々木一剛、DJ DAISHIZENという熟練の3人が生み出すビートはタイトかつナチュラルで心地いい。バンドアレンジならではのビートに乗る主役の歌声は、音源とはまた違う魅力も感じさせてくれる。
続く「いやいいや」のイントロが流れると客席からは歓声が。この後も各曲のイントロに反応する歓声が多く聞かれたが、ファンが彼女の曲を本当によく聴き込んで、愛していることが伝わってきた。トレードマークの関西弁での呼びかけを挟みつつ、客席の熱気に応える主役はステージ運びもうまい。「P.S. 等身大のラブソング」「キミの好きなうた」「音色 Regards」と続けたメドレーでも、ハイトーンながら声量も大きな、歌詞がしっかり聴き取れる歌声で会場の隅々までを魅了していく。
最初のMCタイムでは、この日のライブが2部構成であること、前半は人気曲・代表曲を聴かせ、衣装替えをした後の後半は今、自らが聴かせたい曲を歌うことを説明。「美忘録」「大嫌い」「光」とやはりメドレーを聴かせた後は、サビを客席と合唱、大盛り上がりをみせた代表曲「Dear My Boo」で最初のピークを迎えた。
「ピアノの伴奏だけで歌いたい曲で、聴くと歌詞にあるように36カ月分失恋した気になる」と言って歌い始めたのは「またねがあれば」。続けても椅子に座り、ピアノだけをバックに聴かせたのは優里「かくれんぼ」のカバー。情感溢れる歌声に客席はひときわ聴き惚れているようだった。
バンドと、次いでダンサーだけでの「My Way」を用いたパフォーマンスが終わると、全身白でミニスカートというアクティブな装いにチェンジした當山が再びステージに登場。「Call Out My Name」、ラップのようなフロウを織り交ぜ歌う「偽愛」に続けたのは「Lonely in Tokyo」の日本語ver.だ。海外で活動する際の名義であるMIREIとして、先に欧米を中心に英語ver.を発表していたこの曲。5月10日には日本語ver.やリミックスを含む『Lonely in Tokyo EP』が国内でもリリースされている。