1年に7大陸でライブを行いギネス認定

　Metallicaは「1年で7大陸全てでコンサートを行った唯一のバンド」として、2014年にギネス世界記録に認定されている。2013年に、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸、そして南極大陸にあるアルゼンチンのカルリーニ基地でライブを行い、7大陸を制覇した伝説のバンドになった。120人の科学者と、Twitterで募集された10名のファンを前に、フロアとステージが近距離で開催されたライブの様子は、YouTubeにもアップされている。

BIG4で「Am I Evil?」を披露

　Metallica、Megadeth、Slayer、Anthraxからなる通称「BIG4（スラッシュメタル四天王）」。1980年代以降、一時代を築いた4バンドであるが、2010年にブルガリアで開催された『Sonisphere Fest』で初の共演を果たし、BIG4が集まった史上初の歴史的なライブとなった。

　バンド間の関係性は常に良好だったわけではなく、Megadethのフロントマンであるデイヴ・ムステインは、Megadeth結成前はMetallicaの初期メンバーであったが、解雇され、2004年にライブで共演するまで仲違いが続いていた。Slayerのギタリストであるケリー・キングは短期間ながら初期Megadethでリズムギターを弾いていたが、Megadeth加入を辞退していた。

　『Sonisphere Fest』では、この4バンドが集まり、同じステージ上で「Am I Evil?」を演奏したことが大きな話題となった。

ジェイムズ・ヘットフィールドのフライングV

　10月に発売される書籍『Messengers: The Guitars Of James Hetfield』にて、自身のお気に入りの機材を紹介しているジェイムズ。彼は1980年に200ドルで購入した「ギブソン・フライングV」のコピー品が自分の人生を変えたと述べている。彼はキャリア初期の作品では日本のブランド「Electra」のフライングVのコピーを使用しており、手に入れたときのことを以下のように語っている。

「最初はマイケル・シェンカーが使っていたギブソンのフライングVだと思っていた。白いフライングVであることだけを気にしていた。ギブソンのプレートが入っていたが、安かったんだ。後ほど日本製だと知ったけど、俺には関係なかった。その後、初めてニューヨークに行ったとき、『それはボルトオンネックだからギブソンじゃないよ』って指摘されたけど、本物じゃないことはどうでも良かった。

　最も嬉しかったのは、このフライングVを買ったときに、ラーズが家にギターを見にきたことだ。これから俺らが成し遂げるであろう、“クール”なこと全てがここから始まるという感覚だった。これからいろいろ始めて、成功するように感じた。ギブソンのコピーだということは気にしてなかった。弾きやすかったし、良い音もしたし、欲しい見た目だったから」（※5）

　1981年にラーズが、ロサンゼルスの新聞 The Recyclerに、ジャムセッションをするメタルミュージシャンを募集する広告をかけ、ジェイムズと出会ったことがきっかけで結成されたMetallica。今や最も人気なメタルバンドとなったMetallicaの最新アルバム『72 Seasons』でも、まだまだ現役な彼らのメタル魂を堪能することができる。

（※1）https://bravewords.com/news/metallica-s-master-of-puppets-hits-top-30-on-spotify-global-charts-thanks-to-stranger-things
https://www.billboard.com/pro/metallica-stranger-things-usher-tiny-desk-trending-up/
（※2、筆者訳）https://www.billboard.com/music/rock/metallica-response-stranger-things-master-of-puppets-diss-1235111490/
（※3、筆者訳）https://www.instagram.com/p/CovPFllrTMR/?utm_source=ig_web_copy_link（※4、筆者訳）https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-65187540
（※5、筆者訳）https://www.guitarworld.com/news/messengers-james-hetfield-guitars-book