続いてはピアノの弾き語りで「風俗嬢のiPhone拾った」と「SUCK MY LIFE3」を歌った。静けさに包まれた会場全体に、4s4kiの切実な歌声が響き渡る。「クロニクル」では弾き語りからトラックへと切り替わり、世界観の変化を演出。そこから地獄からの勧誘のような「地獄電話」、曲中に「みんなもっといけるだろ？」と煽りを見せた「m e l t」、恍惚感のある「into the darkness」と流れるような展開を見せる。鼓膜を突き刺す爆音、地面を揺らす重低音、強力な人力ドラム、刺激的なボーカル、それらが音の洪水のごとく一体となって客席に襲い掛かった。

　ライブはすでに終盤。ギラギラとしたレーザー光線と極彩色の映像がステージを彩る。「Freedom Kingdom feat. Swervy」と「KILL MY SELF, I tried」の2曲で会場のボルテージがぐんと上昇したのを感じた。

　4s4kiはここで「今回のツアーでいろんなことが見つかったの。いろんな人の顔を見て、この人この曲が好きなんだろうなとか感じることができてとっても嬉しかった。私、生きてて良かったなって思えた。みんなのおかげです。本当にありがとうございました」と丁寧な口調で話した。観客もそれに大きな拍手で応えていた。

　ラストスパートは「35.5」「OBON」「おまえのドリームランド」。4s4kiはステージ上を縦横無尽に駆け抜けながらも、「もっと4s4kiちゃんを楽しませてよ」「ついてきてね」といったファンとのコミュニケーションを欠かさない。最後は拍手喝采となって本編終了。

　アンコールは「新世界」からスタートし、「超5次元」「超破滅的思考」「BOUNCE DANCE」「STAR PLAYER」と強力なナンバーを連続で繰り出した。最後は映画のエンディングのようなスタッフロールが画面に流れ、ついに終演。華麗な映像演出、会場を包み込む轟音、感情豊かなボーカル表現。4s4kiという稀有な才能が創り上げた、まさに一本の映画のようなライブであった。