ファン想いな姿勢とカリスマ性が支持されるLE SSERAFIM SAKURA

　豊かな経験でグループを支えるSAKURAの魅力は数多くあるが、まず言及したいのがガールクラッシュを体現するカリスマ性だ。SAKURAはIZ*ONEを経て、より自分らしく輝くことを大切に活動しているように見える。彼女がインタビューで語った「ある人にとってはロールモデルになることもあるからこそ、アイドルとして自分の考えも伝えていきたい」という意識が佇まいに表れているからこそ（※5）、パフォーマンスや雑誌等で見せるその凛とした表情に魅了されるのではないだろうか。

　また、HKT48時代から続く「ファン想いな姿勢」もポイント。ファンの特徴を正確に把握して握手会に臨んだり、ステージ上でも会場全体を見渡して、多くのファンとコンタクトをとろうとする姿は国内ファンの間で「プロ」と称されていた。加えて、上述のインタビューの中で、ファンへの想いをこのように答えている。

「一番大きいのはファンの方たちの存在です。（中略）本当にファンが最後の一人だけになっても、その人のためにステージをしたいと思うぐらいですね」（※5）

　そして、日韓で3度のデビューを経験、LE SSERAFIMでは新境地を見せ、常に最高の自分へと挑戦し続ける姿も多くのファンが共感し、惹きつけられるのだと考えられる。

　Instagramで圧倒的なフォロワー数を誇る彼らは、それぞれパフォーマンス力やカリスマ性などの強みを活かしながら、一方で自身の生み出す世界観やファンを想う姿、挑戦する姿が多くのファンの共感を集めている。SNSではそういった彼・彼女たちの魅力に頻度高く触れることができ、アーティストが自ら発信したメッセージを直に受け取れることも、ファンとの絆を深めることにつながっているのだろう。アーティストの魅力とSNSでの発信とが相乗効果を生み、より強固で熱いファンダムをつくり上げていると言えるのではないだろうか。

※1：https://www.soompi.com/article/1253649wpp/choreographer-lia-kim-picks-twices-momo-talented-idol-dancer（筆者訳）
※2：https://www.chosun.com/site/data/html_dir/2020/01/06/2020010603205.html（筆者訳）
※3：https://www.gqjapan.jp/culture/article/20211107-yuta-from-nct-127-hot-prince
※4：https://realsound.jp/2021/04/post-738781.html
※5：https://magazine.weverse.io/article/view?lang=ja&num=397