みんなが聴いた平成ヒット曲 第3回:松平健「マツケンサンバII」

 本日9月23日よる6時より放送中の『ミュージックステーション 4時間スペシャル』(テレビ朝日系)に松平健が出演し、「マツケンサンバⅡ」を披露する。そこでリアルサウンドでは、以前同曲について公開した記事を再掲する。

連載『みんなが聴いた平成ヒット曲』第3回(2022年07月18日12:00公開)

 今回は2004年(平成16年)7月のヒットチャートから1曲をセレクトして紹介(※1)。1位 BUMP OF CHICKEN『オンリー ロンリー グローリー』、2位氷川きよし『番場の忠太郎』、3位大塚愛『Happy Days』、4位CHEMISTRY『mirage in blue/いとしい人(Single Ver.)』、5位RIP SLYME『GALAXY』と続くチャートの中から初登場17位の松平健『マツケンサンバII』に注目。2005年1月17日付シングルチャートでは最高位3位を記録した他、リリース後にも度々脚光を浴びている異色の楽曲である。2021年12月31日に放送された『第72回NHK紅白歌合戦』の特別枠でも17年ぶりに披露され、豪華絢爛、底抜けに明るい楽曲のパワーで多くの視聴者を元気づけた。(編集部)

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ヒャダインが分析「金ピカの白塗り侍が歌う、わけのわからなさ」

「全然泣かれへん! 歌詞が明るすぎて……」

 2022年6月29日放送のバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)のなかの企画に挑んだ、お笑いコンビのダイアン・津田篤宏はモヤモヤした表情でそう言った。

 同回で放送されたのは、「マツケンサンバを踊りながら泣くことなど出来ない説」の第2弾。2004年7月にリリースされた松平健の代表曲「マツケンサンバII」(2004年)があまりに晴々とした楽曲であるため、どんなに感傷的な気持ちであっても、それを歌い踊りながら泣くことなどできないのではないか? その説を検証するための企画で、2021年9月22日放送の第1弾では、尾形貴弘(パンサー)、鈴木もぐら(空気階段)、岩橋良昌(プラス・マイナス)、松本明子、原田龍二、木下隆之(TKO)が挑戦したが全員失敗。第2弾も津田、高橋みなみ、クロちゃん(安田大サーカス)、山田勝己がチャレンジしたが泣くことはできなかった。

 芸達者なタレントたちをことごとく退けた同曲について、番組は「喜怒哀楽の『喜』以外をすべて無効化する曲」と紹介。その言葉は言い得て妙である。第2弾の最後に、「母親になって涙もろくなった」という芸人・キンタロー。が登場し、亡き母親への感謝の気持ちを思い浮かべてやっと成功することができた。そこまで思い詰めて歌わないと、この曲では泣けないのだ。

 2021年7月20日放送の音楽バラエティ『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)では、音楽家のヒャダインが「『叩けボンゴ』から歌詞が始まり、『オレ!』というフラメンコまで、それを金ピカの白塗り侍が歌うという、わけのわからなさ。ただただ楽しい。これこそ日本」とこの曲の醍醐味について触れた。さらにヒャダインはTwitterでの投稿や連載記事でも「『叩けボンゴ 響けサンバ』とあるがサンバでボンゴという楽器は使わないところがすごい」、「『オレ!』の掛け声はサンバではなくフラメンコ」と指摘。陽気な要素を盛り込むだけ盛り込み、そこから醸し出される魅力と異様性を伝えた。

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