しかしながら、彼らの魅力はそれだけにとどまらない。応援歌のイメージが定着してきたタイミングにリリースされた『Mixed Juice』の収録曲「しらんけど」には度肝を抜かれたと同時に、“ああこの手があったのか”と新鮮な衝撃を受けた。スタイリッシュなメロディに乗せて届けられる歌詞に何か深い意味はない。楽曲の中で繰り返し歌われる関西におけるマジカルワード〈しらんけど〉は、一度聞いたら頭から離れなくなった人も多かったのではないか。楽曲に込められた良質なユーモアセンスを独自の形でパフォーマンスすることができるのは、他の誰でもない彼らだけにあるように思う。

　新番組『イキスギさん』では、これまでのようにグループやペアではなく、メンバー1人ずつが取材ディレクターとなってDEEPなお店の突き抜けた常連さん＝“イキスギさん”たちに密着し、それぞれが感じる幸せや人生を幸せに生きるヒントを、取材を通じて7人が追い求めるという。これまでも『パパジャニWEST』（TBS系）では、メンバーが一丸となって子どもたちの夢を叶えるために奔走したり、『あなたの代わりに見てきます！リア突WEST』（テレビ朝日系）では体当たりのロケを通じバラエティ力を高めている。どの番組にも共通しているのは、番組を通じ彼らの優しさなど人間力が伝わってくるのが大きな魅力ではないだろうか。

　8周年を迎えた7人はアイドルとしてのパフォーマンスに加え、骨太のロック、メッセージソングも歌えるアーティストであり、チームワークの良いトークスキルとお笑いのセンスを生かしたバラエティ番組などでの活躍も期待したいところだ。加えて関西ジャニーズJr.時代から培ったお笑いやコントの実力も相当なもの。性格やキャラクターは全く違うが、それだけにお互いをリスペクトし、強い絆で結ばれている7人はジャニーズグループの中でも常に新境地を開拓する存在になることを期待したい。