ところで、過去の例を見ても、ソロやユニットでの音楽活動に関わったのは、人気、実力を兼ね備えたメンバーが多い。グループ以外の活動がなければ不人気や未熟というわけでは決してないが、ソロやユニットでの音楽活動は、誰でもできるものではない。浮所や正門がグループを超えた音楽活動にチャレンジすることは、人気も実力もある彼らに、音楽活動を通じてグループをリードしてほしい、という期待もあるだろう。

　従来、育成過程にあるジャニーズJr.にとってグループは流動的なものであり、さまざまな活動をきっかけに解体や再構築が行われてきた。しかし、ある程度固定化されてきた今、グループに根差しながら、それを超えた音楽活動もしやすくなったと言える。ジャニーズJr.メンバーがグループを超えて音楽活動をする意味は、将来的なデビューも含め、グループへの長期的な成長に対する期待であるだろう。

　ジャニーズJr.には、浮所、正門だけでなく、多方面で才能を持つメンバーがまだまだ多い。その中で、音楽面で個人としても力を発揮できるということは、今後のデビューに向けてグループとして大きな役割を担う可能性に満ちている。浮所、正門の音楽活動に期待しつつ、それらが美 少年、Aぇ! groupにどう還元されるか、さらに楽しみである。