MVの中で時空を飛び回るメンバー達の姿は、〈君と繋がるVIRTUAL LOVE／夢見たまま／行きたい場所へ なりたい姿で〉と歌われている通りに自由そのもの。そうして彼らは様々な都市や宇宙空間を自分達のステージにしながら、〈抱きしめに行くよ スクリーン飛び越えて／どこにいたって 君と描く New day〉と画面の向こうのリスナーへと想いを届ける。「VIRTUAL LOVE」とは言うまでもなく、未曽有の災禍を経てめまぐるしく変化していく日常を踏まえた上で、“それでも人と人とは繋がれる”という希望を歌う1曲なのだ。

　昨年末のLDHのオンラインライブ『LIVE×ONLINE COUNTDOWN2021▶2022』でもこの「VIRTUAL LOVE」が披露されたが、それもまたMVと等しく象徴的な一幕あった。というのも、この『LIVE×ONLINE』という取り組みそのものが、コロナ禍でLDHが生み出したコミュニケーション手段、つまり楽曲が表している希望そのものであったからだ。

　デビューから20周年を迎えたEXILEと、10周年を経た三代目JSB、様々な苦難を乗り越えて走り続けてきた2組が届けるからこそ、「VIRTUAL LOVE」で歌われる希望は力強く響くのだろう。スクリーンを飛び越えて伝わる、愛あるメッセージとして。