ライブイベントの開催も期待される2作品

　「ヴィジュアル系×ヴァンパイア」という絶妙なテーマの掛け合わせでも話題の『ヴィジュアルプリズン』（TOKYO MXほか）は、『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズなどを手がけた上松範康が原作を務め、Elements Gardenが音楽を手がける。キャラクターたちがO★Z、LOS†EDEN、ECLIPSEといったユニットに分かれ、“ヴィジュアルプリズン”と呼ばれる宴を開く内容で、10月6日にはO★Zが歌うOPテーマ「残酷シャングリラ」、LOS†EDENが歌うEDテーマ「BLOODY KISS」、ECLIPSEが歌う挿入歌「玉座のGEMINI」などを収録したシングルをリリース。増田俊樹、蒼井翔太、古川慎、宝塚出身の七海ひろきなど、人気、実力、そして歌唱力を兼ね備えたキャストが揃っており、彼らがメイクを施してヴィジュアル系に扮した動画も話題となっている。キャラクターソングシリーズのリリースと、キャストがライブを繰り広げるイベント開催への期待も高まる。

　また、女子アイスホッケーチームの奮闘を描いた『プラオレ！～PRIDE OF ORANGE～』（TOKYO MXほか）からは、メインキャスト7名による声優ユニット“SMILE PRINCESS”が誕生。OP主題歌「ファイオー・ファイト！」を冠したシングルを11月24日にリリースするほか、2022年3月21日には江戸川区総合文化センターで単独1st LIVEを開催予定。本作の主人公・水沢愛佳役で声優デビューかつ初主演を務める増田里紅を筆頭に、本郷里実、北守さいか、汐入あすか、森山由梨佳といった注目の若手、さらに『ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』で中須かすみを演じた相良茉優、元Wake Up, Girls!メンバーの青山吉能がキャスティング。「ファイオー・ファイト！」は作詞：只野菜摘／作曲・編曲：田中秀和が担当しており、アニソン界の大御所2人が関わっていることだけでも触手が伸びる。YouTubeではライブシーンも公開されており、声優ユニットとしての今後の活躍も期待したい。

　アニメ作品における音楽の重要性がより高まっている昨今。主題歌や劇伴にどんなアーティストや作曲家を起用するか、アニメ制作側にとっても悩みどころだろう。今回挙げた5作品は意図や期待される部分が明確で、音楽方面から入ってもアニメ方面から入っても、きっと満足できるのではないだろうか。