歌謡曲が教えてくれた“いい曲なら何でもアリ”の精神

ーー「夏だらけのグライダー」MVのメイキング映像で、この曲はコロナ禍に生きる人に聴いてほしいとコメントしていました。「雨と恋心」は、どういう人に聴いてほしいですか？

Little Black Dress：「雨と恋心」のストーリーって、「何であんなに落ち込んでいたんだろう？」みたいな1日だと思うんです。それはきっと誰もが通る道だから、そういう気持ちになった人に寄り添えればなと。1日の中で、この曲を聴いて少しでも落ち込んでいた気持ちが晴れてくれたらいいなと思います。

ーー「雨と恋心」は、ちょっとセンチメンタルなムードですね。

Little Black Dress：はい。季節感的には夏なのかもしれないですけど、私はもう少し涼しげに感じていて、秋冬にすごく合うんだろうなと思いました。考えてみれば、歌謡曲には秋冬の雨の曲が意外と多いんですよ。太田裕美さんの「九月の雨」や、荒井由実さんの「12月の雨」など。絵音さんがそういうところまで考えていたかどうか、真相は分かりませんけど。

ーー答え合わせはしないほうがいいんでしょうね。

Little Black Dress：だから私も、タイトルや歌詞の意味、どういう思いで書いたかなどは、あえて絵音さんに聞いていません。きっと「夏だらけのグライダー」の意味を聞いたとしても、「『夏だらけのグライダー』は『夏だらけのグライダー』なんだよな～」って思うんじゃないかと。「雨と恋心」も「だって、恋って雨じゃん？」って言いそうじゃないですか（笑）。聴く人の解釈で聴いてもらったほうがいいですよね。

ーー楽曲からもお話からも、プロフェッショナル同士の、あうんの呼吸みたいなものが感じられます。川谷さんとLittle Black Dressの組み合わせは、それだけ相性が良かったということ。今後は川谷さん以外にも、いろんな方からサウンドプロデュースを？

Little Black Dress：いろんな方に曲を作っていただいて、いつか提供していただいた曲だけで、アルバムを1枚作りたいです。最近、山下達郎さんをよく聴くんですけど、全部自分で作詞作曲されていると思いきや、作詞は吉田美奈子さんだったり、松本隆さんの作詞で楽曲提供されていたり。いい曲は何でもアリで、そこに縛りも何もない。その良さを歌謡曲で知っているので、何にでも挑戦したいと思っています。それにこのご時世で、感受性が高いアーティストの方はいろいろなことを書き溜めていらっしゃると思うので、何かを届けたいとか、パワーを音楽に託したいという思いを持った同士で、プロフェッショナルな方が集まれば集まるほど、そのパワーはより大きくなる。聴く側としても、そんな曲が聴けるのはうれしさしかないですよね。

ーーそして10月5日にBlue Note Tokyoで、ライブ『Little Black Dress CITY POP NIGHT』を開催。やっぱりBlue Note Tokyoという会場には憧れますか？

Little Black Dress：私がアーティスト生活20周年を迎えたくらいの時に、やっとできるかどうかくらいに思っていた会場です。インディーズデビュー前に洋楽も勉強したほうがいいということで、エリカ・バドゥ、キザイア・ジョーンズ、ジョン・メイヤーなど、Blue Noteで海外アーティストの公演があるたびに、MISIAさんや事務所の社長が連れて行ってくださったという思い出もあります。Blue Noteがどういう場所なのか、いかに良質な音楽が聴ける場所なのか、すごく歴史があることも知っているので、そこに立てるなんて未だに信じられません。

ーー今回は『CITY POP NIGHT』というタイトルが付いていますが。

Little Black Dress：2019年11月に、歌謡曲をテーマに豪華なゲストの方をお迎えした『TOKYO MUSIC SHOW～歌謡ヒットパレード～』というイベントライブをお届けして、その第2弾をやりたかったんですけど、コロナ禍でゲストをお呼びするのは難しいだろうということで、今世の中的にも私の中でも熱くなっているシティポップをテーマに開催しようと。ただ開催が10月で、シティポップは夏のイメージだから、どうしようかな、と選曲で頭を悩ませているのですが、アレンジをどうしようとか、考えていることもすごく楽しくて。

ーーバンドメンバーは、レコーディングにも参加された方々ですか？

Little Black Dress：はい。ギターのichikaさん、ドラムの青山英樹さん、ベースは休日課長さん。青山英樹さんのお父さんである青山純さんは、山下達郎さんや松任谷由実さんなど、実際にシティポップの曲をたくさん叩いていらっしゃったのでちょっと感慨深いです。その青山さんのドラムと休日課長さんのベースは、相性が良くてすごくいいグルーヴが生まれるんです。シティポップはリズム隊がめちゃめちゃ大事だなって感じるので、その点でも最強のメンバーです。

ーーバンドメンバーとのコミュニケーションもバッチリで？

Little Black Dress：ライブを重ねるごとにコミュニケーションも濃くなって、それが演奏にも反映されています。現場では休日課長さんが中心になって、常に恋愛の話をされていて。みんなに恋愛アドバイスを送っているという（笑）。私は、それを聞いているのも楽しいです。

ーーLittle Black Dressさんはエレキギターを弾きながら歌っていて、プレイヤーとしても影響を受けそうですね。

Little Black Dress：今まではアコギだけだったけど、エレキギターもがんばりたいと思ってエフェクターボードを作って、ミュージシャンとしての魂も燃やしています！

ーーエレキギターは何本か？

Little Black Dress：YAMAHAのパシフィカ、Fenderのテレキャスター、Gretschも入手しました。GretschはFender買収前最後の国内オリジナル生産品で、すごくレアな逸品なんですけど、どうしてもあの黒のキラキラが欲しくて、お茶の水で探し回ったらなんと最後の1台があって。

ーーメジャーデビューに向けて買ったと。

Little Black Dress：高かったけど、ギターはお友だちなので（笑）。そもそもギターは歌う手段として始めたものだし、側にあると何か安心するんです。それと面白いことに、ギターを弾きながらだとリズムがよくなるんです。歌にグルーヴが生まれるというか。私にとっては大事な存在ですね。

■リリース情報
「雨と恋心」
2021年9月1日（水）
作詞・作曲・編曲：川谷絵音
「雨と恋心」特設サイト

■タイアップ情報
フジテレビ系音楽番組『Love music』
9月度オープニングテーマ
https://www.fujitv.co.jp/lovemusic/
毎週日曜日24:30〜25:25（全国ネット）

■ライブ情報
『第33回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 AUTUMN/WINTER』
2021年9月4日（土）13:00～19:30（予定）
※配信時間は変更となる可能性あり。
TGC公式LINEアカウント：https://page.line.me/tgc_line?openQrModal=true
TGC公式YouTubeチャンネル：https://www.youtube.com/user/girlsTV
#マイナビTGC 21A/W
公式HP：https://tgc.girlswalker.com/21aw/

■ライブ情報
『Little Black Dress CITY POP NIGHT @ Blue Note Tokyo』
Blue Note Tokyo

1st：Open4:00pm／Start5:00pm
2nd：Open6:45pm／Start7:30pm

＜チケット料金＞
6,600円（税込）
※予約はBlue Note Tokyo HPより
サイドエリアL/R、カウンターのみ電話でも予約可
※サイドエリアL/R、カウンター以外の席は別途シートチャージ要
詳細：http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/little-black-dress/

Official SITE
https://littleblackdress.website/

Official Twitter（@LBD_official）
Official Instagram（@lbd.official）
Official YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCr8txkyXFSctm0W7Rwry11Q

サイン入りチェキプレゼント

Little Black Dressのサイン入りチェキを3名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。

応募方法

リアルサウンド公式Twitterと公式Instagramをフォロー＆本記事ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※チェキはランダムでの発送となりますので、メンバーの指定は受け付けておりません。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

リアルサウンド 公式Twitter
リアルサウンド 公式Instagram