そんなべロスが所属するヒューマライズから世界を救うべく、奔走する世界各国のプロヒーローたち。出久が訪れたオセオンで、現NO.1ヒーロー・エンデヴァーとともに活躍するのが本名陽子演じるクレア・ボヤンスだ。クレアは視界が届く範囲の物質を全て透過して見ることができる個性で、索敵や施設内の捜索にあたる。本名といえば、ジブリ作品『耳をすませば』月島雫役（同作の主題歌「カントリー・ロード」も本名の歌唱）や、伊瀬と同じく『プリキュア』シリーズの第一弾『ふたりはプリキュア』（テレビ朝日系）のキュアブラックこと、美墨なぎさ役が印象的。どちらの作品でも元気いっぱいだが、友情や恋、進路に悩みながらも未来を切り拓いていこうする感情の揺れ動きを表現し、同世代の女の子たちから共感を呼んだ。一方、今回演じるクレアはクールな表情でヴィランたちの動きを読む大人の魅力あふれる女性。『ヒロアカ』史上最大の危機を前に、世界の命運を託された本名演じるクレアの活躍から目が離せない。

　文字通り“個性”豊かなプロヒーローや、彼らの背中を追う雄英高校ヒーロー科の生徒、そしてヴィランまでも一人ひとりのキャラクターが魅力的な『ヒロアカ』。劇場版では毎回壮大なスケールで描かれるヒーローVSヴィランの戦いや、夢の共闘が見どころだ。だからこそ全世界を舞台にした今作の公開に胸が弾む。ぜひ、紹介した3名の女性声優たちが演じるオリジナルキャラクターにも注目してほしい。

※1：https://realsound.jp/movie/2021/06/post-800915.html