若手として爪痕を残そうと奇をてらったことをするでもなく、いつでも低姿勢。話す相手の顔をみて、表情を変えながら相づちを打ったり、時には目を輝かせたりしながら耳を傾ける。そんな一生懸命な姿勢も、愛される理由の一つだろう。百戦錬磨な大人たちも、岸が興味津々な姿勢で聞いてくれるから、トークが濃くなっていったのではないだろうか。

　さて、ドラマ『ナイト・ドクター』公式HPのインタビュー（※1）では、「真面目がゆえに空回りしてしまう、真面目なんだけど時々、“ここはそつなく”と考えてしまうことも、僕と重なります」と、岸が演じる深澤新の共通点として、真面目な点を挙げていた。

　真面目な姿勢ーーその様子は以前放送された連続ドキュメンタリー『RIDE ON TIME』でも見られた。レッスンに集中しすぎる岸を周囲が心配するほどで、神宮寺が声をかけてようやく休憩を取っていた。前述のバラエティ番組とは違ったストイックな一面も併せ持つ。ドラマでは、そんなひたむきな姿勢が、新役を通して伝わったらと思う。また、医療系ドラマはシリーズ化されやすい傾向にあり、本作が岸の代表作の一つとなることを願う。

※1：https://www.fujitv.co.jp/NightDoctor/interview/interview03.html

※記事初出時、一部情報に誤りがございました。訂正の上お詫びいたします。

■柚月裕実
Web編集者／ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。