「『Vinyl』はなんだか見ちゃいけないものを見ちゃった気分」

―――続いて、the engyの「Under the water」。the engyは、今コアな音楽リスナーからもよく名前が挙がっている印象です。

清野：最近「Words on the paper」のMVを観たことをきっかけに聴くようになりました。すごくいい声ですよね！　これからさらにいろんな方に聴かれていってほしいバンドの一組です。

――the engyもそうですが、清野さんの選ばれるものはリズム感が面白いものが多いですよね。

清野：the engyさんは、演奏自体は優しめでもビートは重めだったりしますし、一筋縄ではいかないバンドだなと思います。ほとんどの曲が英詞なんですけど、発音とリズムが相まって曲全体が綺麗に聴こえてくるんです。私、予想を裏切ってくる曲がすごい好きなんですよね。

――まさに次のskillkillsもそうですよね。

清野：そうですね。skillkillsさんはライブ映像をたまたま観て「こんな不思議な盛り上がり方をしているライブは初めて見たぞ」って驚きました！　今の音楽を覆すような曲作りとかリズムになってて面白いです。

――癖になっていきますよね。

清野：自分じゃ絶対歌えないですけど、やっぱりすごく面白くて！　じっくりリズムを楽しんでほしいなと思ってskillkillsさんから「Delicacy」を選びました。

――次はキタニタツヤさん「Stoned Child」です。毒っ気を感じる楽曲で、清野さんの好みに重なるところがあるように思いました。

清野：やっぱりこういう曲が好きですね！　あと、キタニタツヤさんは、声がすごく良くて。奥深さもあれば鋭さもある。曲の振り幅も広いんですけど、それでもキタニさんの世界観はしっかりあって、素敵な方だなと思います。いつか歌ってみたいです！

――清野さんのキタニタツヤさんの楽曲カバーは新鮮ですね。ぜひ聴いてみたいです！　最後が清野さんの好きなKing Gnuから「Vinyl」を選ばれてます。

清野：この曲は、今回選曲したなかでも一番好きな曲かもしれないです。最初のドラムの入りもかっこいいですし、間奏のギターソロに興奮してたら、歌声もドーンときて。いっぱい殴られた気分になります（笑）。一度ライブで聴いたことがあるんですけど、お客さんたちも「Vinyl」が演奏された瞬間に「うわー」って盛り上がってました。あとはベースとギターがめちゃめちゃ色っぽくて、なんだか見ちゃいけないものを見ちゃった気分になるところも好きです！

――見ちゃいけないものを見ちゃった気分……。その発想はなかったですが、言われてみるとわかる気がします（笑）。

清野：リズム隊のお二人がちょうどいい駆け引きなんですよね。バランスがうまくて、ちょうどいいところを攻められている感じがするんです。最後のシメとして聴いていただいて、「今日も1日頑張るぞ！」って思って欲しいです。ぜひイヤホンで聴いてほしいですね。

ーーこの連載で「今日もがんばるぞ！って思って欲しい」とよくおっしゃってますよね。

清野：私の人生は音楽に支えられているので！　いろんな曲から元気をもらってますし、皆さんにもそう感じてもらえたらと思ってます。それと、私も音楽を届ける身なので、いい曲をたくさん聴くと、自分も頑張らないとなって思います。

――清野さんのプレイリストで新しい音楽に出会えたという人も多いと思います。

清野：「ひめぷれのおかげで聴く幅が広がったよ」ってコメントをいただくことも多いです。何かしらの先入観があったりして聴いてないってこともあると思うので、そういう壁を1回取って聴いてみて欲しいです！

――では、最後に今月の目標を教えていただけますか？　

清野：お家にいることが多いこともあって趣味に使う時間も増えたので、もっと映画を観たり、音楽の幅を広げたりしていきたいです！　それを今後の活動にも活かしていけたらなと。あと、高校2年生になってもう2カ月になるので、勉強もがんばります！　　　　　　　

7月は「夏の夜に聞きたい楽曲」をセレクト！

バックナンバー

・1月：聴けばとにかくハッピーになれる曲
・2月：片思いが楽しくなる曲
・3月：新たな旅立ちに背中を押してくれる応援歌
・4月：「春の陽気にお散歩しながら聴きたい曲」
・5月：「五月病を吹き飛ばす楽曲」

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