EXILE ATSUSHI、シンガーとしての新たなスタート地点に 普遍的な“歌”の強さが響く、活動と交流の集大成

 また初収録となる新曲「輪廻」は、壮大ながら一つ一つどこか懐かしく素朴な音色の中で、ATSUSHIの豊潤な歌声が優しく響くバラードとなっている。歌の中では、自然の営みが繰り返されていくこと、そしてその流れの中で日々を生きていくことの尊さが歌われており、このアルバムにおける象徴的な一曲であるように感じられる。

 というのも、このアルバム全体を通して、ATSUSHIの歌声はどこまでも聴き心地がよく豊かな響きに溢れているとともに、「輪廻」で顕著なように、「生きること」「歌うこと」への“祈り”のような真っ直ぐな思いが感じられるのだ。そしてトレンドやジャンルにとらわれない楽曲群からもわかる通り、今後はより普遍的な“歌”を追求し届けていきたいという意志が、そこにはあるように思う。

EXILE ATSUSHI / 輪廻 (from EXILE ATSUSHI Album「40 〜forty〜」)

 また、『40 ~forty~』の豪華盤ではオリジナルアルバムのほか、EXILE「愛のために ~for love, for a child~」のソロバージョンを含めた過去楽曲のアコースティックアルバムが収録されており、歌声をより深く堪能できる。豪華盤には、EXILEオリジナルメンバーも集結したライブ『EXILE ATSUSHI SPECIAL NIGHT IN OKINAWA』の映像や、ATSUSHIの30代の軌跡を追った記念フィルム「真実」、そしてミュージックビデオなどを収録したDVD・Blu-rayが付属。一人の歌い手としてEXILEの歴史とともに積み上げてきた過去、そして現在と未来を感じ取れる内容となっている。

 ソロアーティストとしての今後の活動についてはまだ未知数だが、ひとつの大きな中間点としての『40~forty~』が、今後を見守っていくファンにとっても極めて重要な作品として位置づけられるのは間違いないだろう。

■日高 愛
1989年生まれの会社員。

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