一方、TWICEは最初から元気でキュートなイメージだった。デビュー当時、周りのガールズグループはセクシー路線が多かった。どこを見てもセクシーなダンスに衣装という中で、彼女たちのようなタイプは新鮮でもあったのだ。

　デビュー曲「Like OOH-AHH」で、〈ほっといてくれないね、私を　私は超可愛いでしょう？（日本語バージョンでは「どうしてだろう　また見られるの　そんなに私スペシャルって感じ？」）〉と愛されキャラで始まった彼女たちは、常にその路線を貫いてきた。そして韓国内だけでなく日本などの海外でも大勢に愛されるグループになっていったのだ。

　TWICEが音楽番組で初1位を獲得したのはデビューから半年後の「Cheer Up」だった（半年後というのも十分早い1位獲得だが……）。しかし、ITZYはデビュー後わずか10日で1位という王冠を得たことで話題になっている。デビュー直後から勢いをつけたITZYだが、今後どのようにTWICEと切磋琢磨し、成長していくのだろうか。

ファンの期待を乗り越えることが最初のハードル？

　新人グループが出てくる時というのは、とりわけドキドキワクワクするものだ。すでにデビューして実績を持つ同じ事務所の先輩グループたちを見ながら、「どんなグループなのだろう？」と想像したりして、ティーザーで少しずつ正体を表していく時間も楽しみの一つではないだろうか。今回取り上げたTXTもITZYも、そんな多くのK-POPファンの期待の中でデビューしたのだ。

　毎年数多くの新人グループがデビューをする韓国の音楽業界において、成功を収めるのは容易いことではない。生まれては消えていくK-POP界の新人の中で、彼らはまだスタートラインに立ったばかりだ。ファンの最初の期待を超えていくことが彼らの最初のハードルかもしれない。初心を忘れずに自分たちのスタイルを確立して、大きくなっていって欲しいと願っている。

■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3～4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体：いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等