E.G.family、力作揃いの連続配信シングルを全曲レビュー 個性豊かな各々のスタイルを読み解く

 E-girls、Dream Ami、Dream Shizuka、Happiness、Flower、スダンナユズユリーの6組が、E.G.familyとして2月22日から開催する初の全国ホールツアー『E.G.POWER 2019~POWER to the DOME~』に向けて、各グループ/アーティストによる連続配信を行っている。(参考:E.G.familyが語る、初ホールツアーへの意気込み 鷲尾伶菜「誰も見たことのないようなライブに」

『E.G.POWER 2019~POWER to the DOME~』ロゴ

 昨年末、12月19日にリリースされたE-girls「EG-ENERGY」を皮切りに、スダンナユズユリー「LOOK AT ME NOW」(1月9日)、Happiness「POWER GIRLS」(1月16日)、Flower「紅のドレス」(1月23日)、Dream Ami「Good Goodbye」(1月30日)、Dream Shizuka「かなしみから始まる物語」(2月6日)と続く楽曲は、それぞれの個性が明確に示された力作揃いで、E.G.familyとしての進化が伺える仕上がりだ。本稿では、各作品のレビューから改めてE.G.familyの現在地を探りたい。

E-girls「EG-ENERGY」

 E-girlsの「EG-ENERGY」は、楽曲のタイトル通り、今回のツアーのテーマとなる“パワー”や“力強さ”を表現した作品だ。80年代後半に流行したHi-NRGを彷彿とさせる極彩色のシンセサウンドが印象的な一曲で、ハイカロリーなダンスとともに、今のE-girlsの勢いを感じさせる。

E-girls / EG-ENERGY (Music Video)

 トレーニングジム「EX FIGHT」を運営するLDH martial arts による、「音楽」と「サプリメント」のコラボレーション企画「ENERGY PROJECT」の一環として発表された楽曲でもあり、GENERATIONSの楽曲「G-ENERGY」と対になっているのもポイントだろう。それぞれ聴き比べることで、より両グループの個性が見えてくるはずだ。

GENERATIONS from EXILE TRIBE / G-ENERGY (Music Video)

 全員がハイレベルなダンスを踊る“ガールズエンタテインメントグループ”としてのアティテュードを、改めて示した快作である。

スダンナユズユリー「LOOK AT ME NOW」

 スダンナユズユリー「LOOK AT ME NOW」は、今回の作品群の中でもっともエッジの効いた仕上がりと言えるかもしれない。

スダンナユズユリー / LOOK AT ME NOW

 これまでのスダンナユズユリーは、ヒップホップをベースにしながら、1ボーカル&2MCというユニークなグループ構成を武器に、彼女たちの持つカラフルでポップな感覚を打ち出してきた。しかし、ここに来て一転、「LOOK AT ME NOW」では現行のドープなヒップホップに真正面から挑戦している。KOHHのMVなどを手がけるHAVIT ART STUDIOによる妖艷な映像も新鮮だが、何より3人のラップのスキルに驚かせられる。

Happiness「POWER GIRLS」

 Happinessの約1年4カ月ぶりとなる新曲「POWER GIRLS」もまた、女性のパワーを表現した作品だ。

Happiness / POWER GIRLS

 Happinessといえば、「Ordinary Girls」や「REWIND」などの楽曲に顕著なように、ラップ交じりの斬新な符割や、コレオグラファーであるMIYUUによるクールさを全面に押し出したダンスが魅力。「POWER GIRLS」は、そうしたHappinessらしさを存分に発揮しながら、エレキギターを効かせたロック調のサウンドでさらに挑発的な仕上がりに。楽曲の後半では、ダンスを存分に見せるための大サビもあり、ライブでのパフォーマンスに期待がかかる。

Flower「紅のドレス」

 Flowerの「紅のドレス」も、約1年半ぶりとなる待望の新曲。和のテイストを盛り込んだ格調高いトラックの上で、鷲尾伶菜の切々たるボーカルを聴かせるバラードが持ち味。雅やかなコレオグラフと相待って、独自の世界観を構築している。

Flower 『紅のドレス』Music Video (Edited ver.)

 「紅のドレス」は、そんなFlowerらしさをストレートに表現した仕上がりでありながら、難易度の高い独創的なメロディと、芸術性の高い斬新なコレオグラフに彼女たちの進化を感じる作品。こちらもライブでじっくりと鑑賞したい。

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