KAT-TUNの3人が“期待に応える”ために重ねる努力 密着ドキュメンタリー第3回

 ドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME~時が奏でるリアルストーリー~』(フジテレビ系)の第3弾「KAT-TUN再始動 激動の300日」が11月30日からスタート。12月14日にエピソード3が放送された。

エピソード3「個」

 エピソード3では主にメンバーの個人活動に密着。本人だけでなく、周囲の人からのエピソードやグループを離れた視点からフォーカスをあてることで、彼らの根幹の一部に触れることができた。

 ニューアルバムの打ち合わせで亀梨和也は「今回のライブで“メッセージ性”って俺らも終止符を打っていいのかなって感じがしている。こっちから発信するロゴとかに関しても。ここ近年でずっとメンバーが抜けてこっちの思いとシンクロさせてることが多いじゃない」と活動を俯瞰して語った。

 続けて「もうちょい、いっこ飛んでクリエイティブとしてスタートしちゃった方のがもう次の展開というか、むしろ次の段階に行かなければヤバイよな、っていう感覚……」と新たな方向性を提案。「そっちの段階に持っていけたほうがかっこいいなって思う」と亀梨。上田竜也も頷きながら聞いていた。

期待に応える

 亀梨はコンサートのリハーサルを控えながらも、CMやドラマの撮影に追われていた。CM撮影ではダンサー・振付け師の辻本知彦の指導の元、コンテンポラリーダンスに挑戦した。

 練習はわずか1時間半。素足で全身を使ったダンスに「全然入ってこない」とはじめは笑顔を浮かべていたが、次第に表情は険しく、額から汗が流れていた。本番の撮影。「だんだん自分もちゃんとやりたくなって、クオリティ高くしたいからちょっとでもブレるともう嫌になっちゃう」と、3時間踊り続けたという。

 後半には、アイドル、そして俳優として厳しい姿をみせた。

 ドラマ撮影の合間に、スケジュールを確認した亀梨。「明日レコーディングなのに、俺に楽曲が届いていないのはどういうこと?」とひときわ厳しい言葉をかけた。また、撮影の合間に、番組スタッフが話しかけたところ「いまその話しないでもらっていい? お芝居の話をしてるから」と厳しい表情をみせた。怒りと悲しみが入り混じったシーンを撮り終えたものの、演じた後もギュッと目を閉じるなど、役から戻れずにいた。

 期待を寄せるのは簡単だが、その“期待に応える”ために、どれだけの重圧がのしかかっているのか、そのごく一部に触れられた場面だった。

 一方、上田と共演することが多い武井壮は、こんなことを語った。

「ジャニーズのアイドルのみなさんって最初に人気がぐわって出るでしょ。まだ自分の力がまだ足りない時にもファンの人が応援してくれて、だんだん大人になってくる過程で自分のそこに見合ったそれを超えるような能力を身につけようっていろんな分野に力を伸ばしていくじゃないですか」

 上田は肉体を鍛えあげることでそうした武器を見出そうとしているのではと語った。時々、武井に「一緒に走りましょう」とメールが送られてくるといい、「すごい貪欲ですよ、あの男」と感心した様子で語った。

 デビュー直後からボクシングに打ち込んできた上田。当時は、周囲の反対でプロへの道は叶わなかったという。「お客さんの、ファンの子の声とかにもすごい敏感なんですよ。“今日はこういうノリだな”とか“今日は大人しめだな”っていうのは。だからガーってあおったときにワーって返ってくると嬉しい」と心境を明かした。10年以上打ち込んできたボクシングについて、「ボクシングがあるからこそちゃんと自分の落とし所がある」、「やってなかったらダメな大人になっていた気がする」と振り返った。

 以前、プロボクサーから、ボクシングは熱くなったら負け、いかに冷静を保ち戦術を練りながら戦えるかが勝負。目に見えるものだけが戦いではない。という趣旨の話を聞いたことがある。静かに、熱き闘志を燃やす上田に同じものを感じた。

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