2PM ジュノ、“明るい余韻”を残したソロ活動集大成のコンサート 武道館公演最終日をレポート
2PMのジュノが、日本で一旦最後のソロコンサートを行った。タイトルは「JUNHO (From 2PM) Last Concert “JUNHO THE BEST”」。彼が日本でソロデビューしてからの約6年間を振り返るという、まさに集大成といった内容のコンサートだ。今回は、12月6日〜8日までの3日間日本武道館で開催された“JUNHO THE BEST”の最終日、8日のレポートをお届けする。
会場に到着すると、ジュノのファンたちで武道館前はいつも以上に混雑していた。今回のコンサートはチケットが入手困難だったが、会場に入れないファンたちもジュノとの時間を共有したく集まっているようだ。それぞれハグしあったり、懐かしい思い出を共有している様子が伺えた。
そんなジュノのコンサートは、多くのファンに見守られながら定刻18時にスタートした。
“ジュノの全てが感じられる”ソロ活動集大成のコンサート
暗転した武道館には、キラキラとジュノのメンバーカラー・イエローのペンライトが光る。大きなスクリーンでは、ジュノがコンサートの記者会見を受ける姿など、華やかな表舞台に立つ姿を映し出した本公演のために制作されたオリジナルムービーが流れる。映像が終わると、ステージの上段には赤い衣装をまとったジュノの姿がスポットライトで浮かびあがる。そして会場からは割れんばかりの「イ・ジュノ!」コールが始まった。
ステージに立つジュノは、横を向いてしばらくの間ファンたちの声をじっくりと感じ取っているように見えた。微動だにせず数十秒……その間、ジュノは何を考えていたのだろうか。スクリーンにアップで映し出された彼の顔から、今回のコンサートを迎える“覚悟”のようなものを感じた。
下段のステージに降りダンサー6人を従えた「Nobody Else」が始まると、会場の歓声はさらに大きくなった。「Good Life」、「Diamond」と3曲続けると、「みなさん」と言った後、数秒間ファンを見回し「“JUNHO THE BEST”公演にようこそ!」と挨拶。「今日は僕の全てを感じることができるライブです」と今回の公演について紹介した。
MCの最後にジュノがファンに向けて「歌って、踊って、勝手にやってください!」というと、いつものフレーズにファンも大きな声で答えた。そして「次の曲ではペンライトを消してください」とお願い。全てのペンライトが消え、真っ暗なステージにスポットライトだけが光る中、ジュノが華麗なダンスパフォーマンスを披露し、「Pressure」でステージが再開した。
その後も、ダンスミュージックからロック、バラードまで2PMやジュノのソロ曲など新旧織り交ぜた曲で構成されたセットリストで会場は盛り上がっていく。「Forever」ではファンから起きた大合唱に、嬉しそうに声に耳を傾けるジュノの姿が印象的だった。「今日は早めに(終わりに)したくないです」というジュノの言葉とは裏腹に時間は刻々と過ぎ、本編は中盤のパートへ。
コール&レスポンスからの「SO GOOD」~「Ice Cream」という“イ・ナツ”の代表曲で会場のテンションを上げると、サイリウムを使った演出が印象的な「This is Love」、銀テープを放った「WOW」でさらに会場はヒートアップ。VCRを挟み、今度は少しクールダウンして、武道館のステージに一足早い雪が舞い降りる中、想いを込めて冬の代表曲「Winter Sleep」を歌い上げると、いよいよコンサートは終盤へ。
「みなさん、そろそろ……」とジュノがいうと、ファンからは「えー!」という大きな声が。苦笑しながらも「嫌ですよね? (僕も)嫌です」とジュノ。「終わらないでー!」というファンの声に、「僕もそう思います」と少し困った顔で答える。
終わりの時間が迫る中、「最後まで後悔しないように」「次の曲へ行きたくないですね……」と、ファンも本人も時間を惜しみながら最後のパートの1曲目「想像」へと進む。“まだ、誰も見たことのないジュノ。”がコンセプトの「想像」のパフォーマンスには、大人になり成熟したジュノの姿があった。
「All day」、「I’m In Love」で本編が終わりジュノがステージから去ると、会場からは自然と「イ・ジュノ! イ・ジュノ!」というコールが始まる。そして、ステージのスクリーンにソロデビュー後の初のソロツアーから今までの回顧の映像が流れ、約6年間のジュノの成長を振りかえっていった。
映像が終わると、ファンにとっては馴染みのイントロが流れ始め、デビュー曲「キミの声」が始まる。大きなスクリーンには、ソロデビュー当時のジュノの姿が流れ、“今”のジュノはその時と同じ白のライダースと黒のジーンズという衣装で登場。昔と今のシンクロは、彼が成長したことを感じさせる演出だった。
そして曲が終わると、耳に手を添えるダンスの振りに合わせてファンの声に耳を傾ける。歓声が大きな「イ・ジュノ」コールに変わると、イヤモニを外して満足した表情でさらに耳を傾け観客を煽り、嬉しそうに満面の笑顔を見せた。
「この曲がなければ皆さんに会うのは難しかったかもしれない」と、ジュノが大好きな曲だという「SAY YES」を紹介。パフォーマンスを始める前に、ファンとのコール&レスポンスの練習として、自分が「SAY!」と言った後、アリーナ席、1階席、2階席に分けてそれに答えるというやりとりも。難しそうに見えるお題にも「I LOVE YOU!」「2PM!」「イ・ジュノ!」とチームワーク良く次々と答えていくファンに、ジュノは満足そうな表情を見せ、パフォーマンスへ移っていった。
とにかく、ジュノとファンの一体感が凄まじい。このやりとりだけでなく、コンサートの間中ジュノが求めていることをファンは察知し、すぐに答えていた。まさに阿吽の呼吸なのだ。この団結力に、ジュノとファンの間の信頼感や強い絆を感じた。