『メカクシティリロード』インタビュー

じんが明かす、すべての経験を生かした創作活動「嘘のない作品を出せたことが自信になった」

『カゲロウプロジェクト』は頭が枯れるまで続けていきたい

――“じん”さんの王道感もありつつ進化も伝わってきて……まるで映画のようなプロローグで、1曲目の流れから2曲目に入るところで“これはいいアルバムができたな”と直感的に感じました。さらに「忘れてしまった夏の終わりに」のエピローグ的な“終わった夏が続くなら、次はどんな話をしよう”というセリフから“あ、続くんだ”って希望も感じて。

じん:来年もアルバムを作るので、楽しみにしていてください。今回は9曲なんですけど、最初は14曲の構想だったんですよ。すごい曲数になってしまうので前後編にしようかと考えていて。次はまたカラーが全然違うと思います。住み分けたんですよ。まだまだ自分のなかで出したい引き出しがいっぱいあって。

――次も5年後ですかね……?

じん:次は、ちゃんと早く出ます(苦笑)。今回のアルバムの収録曲の「リマインドブルー」に、〈君の歌った「大人が嫌いな歌」を〉というフレーズがあるんですけど、ボカロとかアニソンとか大人は嫌いじゃないですか。偏見とかで聴かないじゃないですか。でも、そこにある輝きというか、僕らの曲を楽しそうに歌っている子どもたちがいることが嬉しくて。そういうところも含めてアルバム『メカクシティリロード』を出せて嬉しいですね。満足してます。

――ロックアルバムとして、いわゆるボカロ作品というイメージの枠を超えてきたなと思いました。もし偏見を持っている人がいたら、そういう人にも聴いてほしいアルバムだなと。

じん:嬉しいですね。アルバムに宿す哲学全部を、胃に穴が空きそうになるまでたくさん考えて封じ込めました。各曲、どれもリード曲だと思っていて。

――なおかつ、ハマろうと思えばここから過去のアルバム/小説/動画にも遡ることができるし、奥深い世界を提供していますよね。そんな中でも、いい入り口となるのが最新アルバム『メカクシティリロード』だと思いました。作品としてアウトプットできてよかったです。

じん:すべての経験が、いいメロディに変わったと思っています。今後もそう思える作品を創っていきたいです。

――『カゲロウプロジェクト』は続いていくんですか?

じん:僕の頭が枯れるまでは続けていきたいなと思って。

――今後、アルバムからさらなる動画作品も?

じん:後発の映像作品は出す予定でいます。「イマジナリーリロード」か「リマインドブルー」かなぁ。でも、しづさん(『カゲロウプロジェクト』関連の映像を担当しているクリエイター)に「リマインドブルー」を聴いてもらったときに、「やりたいことを全部ぶちこみましたみたいな曲だ」って言われたので(笑)、個人的には「リマインドブルー」を出したいです。まだ決まってないですが。

――ここ数年、ボーカロイドプロデューサー出身のアーティストがロックシーンを飲み込んでいきそうな勢いですが、それぞれ交流はあるんですか?

じん:最近はこのアルバムを創るために篭っていたので友達が減りましたね(苦笑)。連絡をもらっても返してなかったし、無視してたわけではないんですけど返せなかったんです……。だいぶ友達が減った気がします……。でも、このあとryoさん(supercell)に会いにいきますよ。この4~5年でwowakaさんに「もっとこういう風にやったらいいよ」ってアドバイスをもらったり、米津(玄師)くんは同い年だからいろいろ話してますし。堀江晶太くん(PENGUIN RESEARCHのベース/ボカロ名義はkemu)とかにも、いい影響をもらっています。

――“じん”さんも含め、間違いなくみなさんが時代を作っていますもんね。

じん:間違いなくボカロシーンが、現代のロックシーンだと思っています。ボカロは以前からロックだったんですよ。でも、批判や偏見がありましたからね。一方で、ロックってカウンターカルチャーだったわけで大人から批判されるものじゃないですか。いろんなコンプレックスがありながら反骨で鳴らす音楽。そんな瞬間に直面してしまう人たちに向けて、ここにもいるぞって伝わったらいいなと。誰かにとっての力になれたら嬉しいです。

――では、待ってくれていたファンへメッセージを。

じん:嘘のない作品を出せたことが自分にとって自信になりました。あったかもしれない3枚目より、戦い抜いた3枚目はすごくいいと思うので。とはいえ、聴いてくれるあなたに評価は委ねます。5年6カ月、待っていてくれてありがとうございます。このアルバムが好きな人は僕と仲良くなれます(笑)。このアルバムは怒りのパワーで創った感じがありますね。でも、正しいロックですよ。本当に“この商品は正しい怒りが込められています”っていう公認判子を押したいですもん。ぜひ、楽しみにしていてください。

(取材・文=ふくりゅう)

■リリース情報
『メカクシティリロード』
発売:11月7日(水)

<配信>
「失想ワアド」「アディショナルメモリー」詳細
・iTunesはこちら

・初回限定盤A(CD+漫画/三方背スリーブケース仕様)
¥2,980+税
※じん書き下ろしのストーリーに、沙雪が作画を手掛けたオリジナル漫画を封入

・初回限定盤B(CD2枚組/三方背スリーブケース仕様)
¥2,980+税
※Disc2にはアルバム楽曲より、じんの弾き語りによるアコースティックバージョン4曲を収録予定

・通常盤(初回プレス分のみ三方背スリーブケース仕様)
¥2000+税
※通常盤は、初回プレス分のみ三方背スリーブケース仕様。販売終了後に店舗ごとに順次切替え

<CD収録曲>
M1. エバーユースロードショー(Instrumental)
M2. イマジナリーリロード
M3. 失想ワアド
M4. マイファニーウィークエンド
M5. アディショナルメモリー
M6. ロストデイアワー
M7. リマインドブルー
M8. 忘れてしまった夏の終わりに
M9. グッバイサマーウォーズ(Instrumental)

<店舗特典情報>
アニメイト「キャラクター集合絵柄クリアファイル(A4)」
タワーレコード「キャラクター集合絵柄ミニポスター」
とらのあな「キャラクター集合絵柄ポストカード」
TSUTAYA「通常盤ジャケット絵柄ステッカー(CDサイズ)」
Amazon.co.jp:「ポストカード(失想ワアド Ver.)」
UNIVERSAL MUSIC STORE:「ポストカード(アディショナルメモリーVer.)」
応援店舗:「メカクシティリロード」告知ポスター(B2)

※応援店舗の店舗詳細は後日発表
※それぞれ購入先着特典となる
※上記チェーンでも一部、取り扱いのない店舗もあり。詳細は各CDショップにて

(C)2018 KAGEROU PROJECT / 1st PLACE / EDWORD RECORDS

CD購入者特典「メカクシティリロード」告知ポスター(B2) 応援店舗詳細

■関連リンク
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※「VOCALOID(ボーカロイド)」ならびに「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です。

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