米津玄師、ポップアップ企画『F / T 秘密基地』レポ 楽曲イメージを独創的な内装と香りで表現
米津玄師『Flamingo / TEENAGE RIOT』をイメージしたポップアップ企画『F / T 秘密基地』が、10月16から17日にかけて開催された。
このポップアップは、10月31日発売のシングル『Flamingo / TEENAGE RIOT』の楽曲をイメージして、松本千広をはじめとした美術チームにより作られたもの。
会場は、“秘密基地”というタイトルにもあるように、わかりやすい大通りではなく、渋谷駅と原宿駅の間、キャットストリートの奥のいわゆる“裏原”。会場は、少人数でしか入ることができないようで、外には長蛇の列が続いていた。
会場に入ると、薄暗い部屋にギターケーブルやヘッドフォンといった大量のコードが天井から床にかけて吊るされていた。そんなコードの中にはギター、MD、ウォークマン、iPodの他、「TEENAGE RIOT」の歌詞にも登場するコンバースが絡まっていて、床にはサイコロが散らばっていた。周辺には、何種類ものギター、ブラウン管テレビ、ラジカセが無造作に置かれている。また、コードに絡まったウォークマンやiPodからは「TEENAGE RIOT」の試聴が可能に。この会場で同曲を聴くことによって、その初期衝動的な音楽と、内的にも外的にも現れるTEENAGEの様子が、空間からより鮮明に浮かび上がり、楽曲の深みが増していく。
米津はインタビューで「BUMP OF CHICKENとかアジカンとか、スピッツとか、そういう先人から受け取ってきたものが自分の中に蓄積されていって、それが自分の音楽に反映されている。ものすごく色濃く反映されている意識が強くあるんですね。自分はそういうある種のバトンを受け取ってきた」(『HIGHSNOBIETY』)と述べている。また、「Lemon」ミリオンダウンロード突破の広告看板では「音楽はつづく」というキャッチコピーを掲出しており、時代を感じさせる音楽機器などが置かれた同会場にも、米津の「音楽はつづく」というメッセージを感じることができた。