Superfly、スランプを乗り越えた過去明かす「説得力を持って歌えるようなシンガーであれたら」

 Superflyが、10月6日放送の『SONGS』(NHK総合)に出演。普段は番組責任者としてモニター越しにゲストに問いかける大泉洋が、今回は初めて収録前のスタジオに訪れた。

Superfly『Gifts』(通常盤)

 ライブ前、大はしゃぎの大泉は、「私、ほんと好きで最近あのこうちょっと、痩せようと思った時に始めたランニングが楽しくて。ランニングの最中なんかにも聴くんですよ『Alright!!』っていう曲が、あのイントロがまあスピード上がるんですわ。もう『Alright!!』かかったらやばいっすね。俺、走るかもしれないですね。こっから出て行かないように、気をつけないといけないですね」と興奮を抑えきれない様子。ライブの幕を切ったのは、2009年の楽曲でコールアンドレスポンスが盛り上がるライブ定番曲、大泉も大好きな「Alright!!」だ。大泉もノリノリで、曲の途中には思わず走り出す仕草を見せるほどだった。

 Superflyのボーカリスト越智志帆は、今から11年前に鮮烈なデビューを飾った。力強い歌声と高い表現力で瞬く間にトップアーティストに上り詰め、昨年の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)でも披露した「愛をこめて花束を」をはじめ、これまで数々の名曲を生みだし聴く人を魅了してきた。これまでの音楽活動を振り返り、越智はこう語る。「苦しいなと思うことももちろんありましたけど、今思えば何がベストなのかなっていうのを常に考えていたような気がするので、お客さんにどうやったらよりよく届くんだろうっていうのを、本気で真面目に考えたなっていう実感はあるので、そういう意味ではすごく研ぎ澄まされてた感覚を持ちながら活動できたような気はしますね」。越智は、本格的に作詞を始めたのはデビューした後からで、心動かされた時に浮かんだアイデアを糧にして歌詞にしてきた。しかし、ヒット曲を生みだす度にそのストックは減り続け、そしてついに詞が書けなくなったという。「この枯渇状態でどうやって作品を作っていけばいいんだろうっていう風にすごく悩んでいましたね。自分の技術的な限界とかは、もう早々に感じていたんですね。2、3年目くらいからやばいなやばいなっていうのは。ついに本当に枯渇だなと思って」。

 ひとまず作詞は他の人に委ね歌い手になることに専念し、そして歌い続ける中で新たな発見があった。「いろんな人が書いてくれた曲とか歌詞を歌っていくうちに、ちょっとずつ自分の中でも個性みたいなものが、私の個性って、私にしか書けないものとかもあるのかなっていうのを。そのゴツゴツした自分の感覚とか作品をちゃんと個性があるんだから、それを自分で大事にしていかなきゃいけないんだなって思いました」。迷いがなくなった時、1年以上書けなかった歌詞が2日で書けた。それが、「Beautiful」だった。「自分に今ある能力とか可能性とかそういうものを、まず大切にしながらそれを増やしていく方法をこれからもとれたらいいなって思ってますね。誰かが私の歌を聴いた時に、ちゃんと説得力を持って歌えるような、シンガーであれたらいいなと思ってます」。

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