欅坂46にユニット曲が与える影響は？　長濱ねる＆尾関梨香＆小池美波「音楽室に片想い」から考察

　そんな「音楽室に片想い」が大きな反響を呼んでいることは、来たる2期生の加入を控えた現在の欅坂46にとって非常に有意義なことでもある。これまで発表した全てのシングル表題曲では、1期生全員が選抜入りをしているが、メンバーの増加により、今後はそれが叶わない場面も生じるかもしれない。その際、彼女たちが個性を大いに発揮する機会の一つとして、ユニット曲が存在することになるのではないだろうか。グループの方向性に即しながらも、個人を押し殺すことなくパフォーマンスを存分に披露することができる。そんなチャンスが設けられているという印象を、「音楽室に片想い」を通じて伝えることは、メンバーの心の支えとなり、それぞれの長所を育むことにも繋がるだろう。

　長沢菜々香や佐藤詩織をはじめ、個性溢れるメンバーが揃う欅坂46。彼女たちがそれぞれの“色”を提示することは、時として他のメンバーが大きな自信や挑戦への活力を抱くきっかけにもなる。長濱ねる・尾関梨香・小池美波による「音楽室に片想い」の成功も、今後の欅坂46が見せる“面白さ”に繋がるはずだ。

（文＝青木皓太）