『HARD HIT』インタビュー

THE RAMPAGEが『HARD HIT』で示す、グループの成長と個性「ここが一つの勝負という感覚」

 現在、47都道府県を回るツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 “GO ON THE RAMPAGE”』を開催中のTHE RAMPAGEが、7月18日にシングル『HARD HIT』を発売する。今回リアルサウンドでは、リーダーの陣、LIKIYA、ボーカルの川村壱馬、RIKU、吉野北人、表題曲の振り付けを担当したパフォーマーの山本彰吾、武知海青、長谷川慎にインタビューを行った。グループの個性を前面に打ち出した同作のことはもちろん、16人という大所帯で活動する彼らに、お互いの魅力についても語ってもらった。【記事最後にサイン入り色紙&チェキプレゼントあり】(編集部)

RIKU「成長したTHE RAMPAGEを表現したかった」

ーー今回のシングル『HARD HIT』のコンセプトを教えてください。

陣:僕らのスタイルど真ん中のイメージの楽曲です。THE RAMPAGE“らしさ”や軸をしっかり構築する意味も込めて、重厚感のあるヒップホップらしい楽曲になったのかな、と僕らなりに解釈しています。前作「Fandango」はどちらかというと挑戦的な楽曲でしたが、今回は僕らが表現したい勢いをさらに研ぎ澄ましていくイメージです。

LIKIYA:自分たちの芯や核となるような、表現したい色がこの楽曲にしっかりはまっていたので、ここが一つの勝負だな、という感覚です。「HARD HIT」を通じて、鋭さや尖ったTHE RAMPAGEを見せたいという思いはありました。

ーー表題曲「HARD HIT」はギターの打ち込みとヒップホップが融合し、三者三様のボーカルが楽しめる楽曲です。レコーディングの際、どんな点を意識しましたか。

川村壱馬(以下、川村):BPMが速くないので、その中でグルーヴをどれだけ出せるかや、アクセントのつけ方を意識しました。歌詞のメッセージが力強く熱い分、頑張りすぎた表現になるとトゥーマッチになる印象もあったので、バランスに気をつけました。分かりやすいのは、ラップ部分です。頑張りすぎていない余裕感を出しながらも、1行1行どんどんテンションが上がっていくようにしています。

RIKU:4つ打ちのビートが強い楽曲はこれまでにもありましたが、今までのようにパワーに頼るのではなくて、成長したTHE RAMPAGEを表現したかった。音節の中で緩急をつけてグルーヴを生んで、サウンドにマッチしたらいいな、と思ってディレクターさんと繰り返し相談しながらレコーディングしました。今までやったことないようなアプローチに挑戦して、声の質感や声色までこだわることで、THE RAMPAGEの強力な武器になったら嬉しいです。サビは3回とも全て同じ歌詞ですが、3人がそれぞれ違う場所を歌っているので、ヘビーローテーションしても飽きがこない。シンプルなリリックが多く覚えやすいので、ライブでもお客さんも一緒にノれると思います。

吉野北人(以下、吉野):攻撃的な歌詞の中にも、自分たちの覚悟や決意を表現した言葉が散りばめられています。THE RAMPAGEの色、自分たちらしさを貫き通して辿り着いてやるという強さを、この曲から感じて欲しいです。グルーヴ感の中にしっかりとアタックをつけるように意識して歌ったのですが、そこが一番苦戦しました。何回かレコーディングさせていただいて、最終的には自分のものになりましたが、メロディのグルーヴを生み出すという点で相当悩んだので、その分収穫も多いレコーディングになったと思います。

 

ーーMVでは、全員で円卓を囲んで踊るシーンが印象的でした。今回は山本彰吾さん、武知海青さん、長谷川慎さんの3人が振り付けを担当されたそうですね。

山本彰吾(以下、山本):さっきLIKIYAさんが言ったように、尖っているところやシンプルにダンスをしているところを改めて見せたい、という思いで臨みました。原点に帰ってストイックに踊る、というのが今回のテーマの一つだったので、僕も妥協せずに、スキルフルな振りも入れて作りました。それは3人の共通意識として、話し合わずともフィーリングで理解していたと思います。

ーージャンルとしてはどんな部分を強く出していこうという意識はありましたか。

武知海青(以下、武知):慎はクランプダンスというジャンルを得意としているんですが、この曲のイメージや曲調、曲に込める思いとクランプの性質に似ているものがあったので、自分たちから「振りを作りたい」と提案したんです。

ーークランプはEXILE AKIRAさん、EXILE TETSUYAさん、小林直己さん、佐野伶於さんらがRAG POUNDで活動していた頃から、LDH内でも脈々と踊り続けているジャンルですね。

武知:クランプの中でも、慎はトリックというスタイルで、僕はパッション系、エナジー全開系とジャンルが違う。その2つを融合したクランプを見せられたのも、新しい一面だと思います。実は「100degrees」の前くらいから、クランプダンスをやりたい、と話していて、「HARD HIT」のデモ音源を聴いた時に、まこっちゃんの方をたまたま見たらこっちを見ていて(笑)。まこっちゃんに「クランプ踊ったらかっこいいと思うんだけど、どう思う?」と聞いたら、「僕もそう思います」と言ったので、次のメンバー会議で立候補しました。

長谷川:僕はデモを聴いた時、本当に衝撃が走りました。「100degrees」もTHE RAMPAGEらしい、芯を突くような楽曲だと言ってきたんですけど、それをさらに超えるような楽曲で。運命というか巡り合わせのように感じました。

川村壱馬「グループとしても表現の幅が広がった」

ーー2曲目の「BREAKING THE ICE」は夏らしい爽やかな楽曲です。

RIKU:自分の声質がうまく生きるかなと思ったので、聴いていて前から風を感じるよう、曲に身を任せて歌いました。過去の「DREAM YELL」や「Dream On」は、後ろから背中を押すような曲でしたが、今回は僕たちが皆さんの前に立って、手を差し伸べて引っ張るような曲になればいいな、という思いです。今まで培ってきたものをこの楽曲で生かせた部分も多かったですね。

川村:自分の声は低く、力強いイメージが先行しすぎていると思うので、こういう表現もできるというのを証明できる曲になりました。グループとしても表現の幅が広がった曲だと思います。

吉野:自分が高校時代に夢に向かってがんばっていた頃を思い出したり、初心に帰れる楽曲だなと思います。さわやかな気持ちになって、気持ちよく歌うことに集中しました。THE RAMAPAGEの曲の中でもポップス感の強い楽曲なので、まだ僕たちのことを知らない人にもこの曲をきっかけに知ってもらえたら嬉しいです。

ーー3曲目「SWAG IT OUT」は前の2曲とは異なるリズムで、力強い印象です。

LIKIYA:ニュージャックスウィングのリズムのある楽曲で、EXILEメンバーの皆さんがルーツとして踊っているようなグルーヴ感がある。THE RAMPAGEにも浦川翔平や岩谷翔吾というニュージャックスウィングが好きなメンバーもいるので、また新しいルーツで、ヒップホップ的な表現もできるのかな、と。ダンサーは昔のニュージャックスウィングの楽曲で踊ることも多いですが、最近の楽曲ではあまりないサウンドなので、かなり新鮮さがあると思います。

陣:僕らがこれまで挑戦したことのないサウンドですが、ライブでの楽曲の役割が想像できるし、THE RAMPAGEの扉がまた一つ増えたように感じます。16人で踊って楽しくなるのは間違いないと思うので、早くパフォーマンスしたい気持ちでいっぱいですね。

 

ーー4曲目は「Fandango」の英語バージョンです。日本語版と比べて、難しかった部分はありますか。

川村:僕はもともと英会話を約10年ぐらいやっていたので、発音に関しては全然苦ではありませんでした。英語詞を書いてくれたAILIさんにディレクションで入っていただき、コミュニケーションをとりながらレコーディングさせて頂き、楽しく自然体で歌えました。

RIKU:日本語の「Fandango」を経ての英語バージョンなので、より“洋楽”らしくしたいな、と思い、原曲以上にセクシーになるように意識して歌いました。英語は日本語よりも音節が多い分、色々遊べる部分があって面白かったですし、よりグルーヴィーになったと思います。今まで各シングル曲を英語バージョンで歌ってきましたが、今回が一番“洋楽”にできた、と胸を張って言えます。もちろん、毎回そこを更新していかなきゃな、と思いますが。

吉野:日本語バージョンは日本語バージョンのいいところがあり、英語バージョンは英語バーションでいいところがあるので、その対比も面白さだと思います。今回は僕たちもラップに挑戦させていただいたんですけど、そこは日本語バージョンよりもカッコよくなりましたね。これからもシングルを出す度にいろいろな表現の仕方を吸収して、洋楽として聴いてもらえるようなクオリティにまで引き上げて、もっともっとレベルアップしていきたいと思っています。

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