D.A.N、あいみょん、RIRI……BMXとのコラボが急増中 音楽との親和性を探る
日本一のBMXライダーを決める大会として2011年より開催されてきたペルージャカップ。中村輪夢のようなスター選手が登場するなど、年々規模が大きくなっているが、「一斗缶跳び」と称して一列に並べられた一斗缶をどれだけの数をジャンプで飛び越えられるかを競う競技もある。そして助走をつけて自転車で跳び、その高さを競う「ワンメイクJAM」も毎回白熱した戦いを見せる。
れっきとしたスポーツではあるが、BMXを楽しもうという遊び心の根底はやはりストリートに根ざしている。去年のペルージャカップはNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのMACKA-CHINや、STUTSのリリースパーティーでもプレイを披露したDJ KUMIKO、そしてRittoを迎えてMIX CDを出すなど精力的に活動を続けるDJ MAS a.k.a.SENJU-FRESH!が競技に合わせてそれぞれDJを担当し、一般の観客にとって競技だけでなく、音楽も楽しめる大会となった。
また、元々BMXで遊んでいたというのがラッパーのANARCHY。Reebok Classicとのコラボした「MONKEY TALK」では愛車に乗る姿も確認できる。
BMXファンにとって見逃せないのがLIBROの「B面」のMVだ。まず、冒頭から登場するハンバーガー屋はBMXやスケボー専用のパークを併設するBASHI BURGER CHANCE。そこで比嘉勝太や眞謝大輔といったライダーたちの日常を切り取ったのがLIBRO「B面」のMVだった。練習に明け暮れ、時にはふざけ、時には転ぶ、そんなBMXライダーたちのありのまま姿を映し出している。フランクなトラックが心地よい「B面」の世界観にもぴったりだ。
ラッパーのEVEが映画『ローラーガールズ・ダイアリー』でローラースケート選手に扮して話題になったこともあったが、ストリートカルチャーの一つでもあったエクストリームスポーツは以前よりHIPHOPなどの音楽文化と隣り合わせにあった。BMXがオリンピックの公式種目に選ばれたことにより認知度の向上が期待されるが、今後も音楽作品とも様々なコラボが展開されるだろう。競技としてのBMXはもちろんのこと、ストリートカルチャーとしてのBMXの魅力により多くの人がふれあう機会も生まれていきそうだ。
■鼎
30代ゲイライター。ピーダブリューアールスポーツ株式会社所属。
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