『Extra“Ragnarök”~Welcome to after party at 野音~』ライブレポート

“ボーカリスト”佐藤流司から目を離せないーーバンドプロジェクトThe Brow Beat野音ライブを見て

 アンコールではギターの鳴風を呼び寄せて、着席してのアコースティックタイム。Ryujiが「この中でいちばん年下だということに自信がある人は手を挙げて」と呼びかけ、8才の男の子が挙手。「学校好きですか?」と聞いておいて、「お兄さん、学校は嫌いだったんですけどね」と返すなど、ファンとの交流も惜しまない。アコギをバックに中島みゆきの「糸」をカバーし、美しい歌声を響かせた。また、CHIROLYNとかどしゅんが加わり、hide with Spread Beaverの「ROCKET DIVE」も届けられた。

 

 鳴り止まない呼び声に応えたダブルアンコールでは念願の野音に立つにあたりプレゼントを用意していると伝え、ライブ当日の24時に配信された新曲「仮面の告白」を披露するサプライズも。再度、呼び込まれたHAKUEIはRyujiの誕生日から始まった1stツアーの時と同じようにシャンパンを片手に登場。

 今回はモエ(モエ・エ・シャンドン)からピンクのドンペリ(ドン・ペリニヨン)に進化したと沸かせ、Ryujiの「今回はどういったお祝いですか?」というツッコミに「今日はThe Brow Beatを応援してくださっている人のために開けさせてもらいます」と、客席のみんなも水やお茶のペットボトルを掲げて、全体での乾杯タイム。HAKUEIを迎えての「日本」とThe Brow Beatの始まりの曲といってもいい「アイリス」でアフターパーティを締めくくった。

 デビューから半年足らずで野音のステージに立ったRyuji。もちろん、まだ荒削りな部分はあるが、その衝動性、HAKUEIやCHIROLYNという存在感の塊のような先輩にステージで自分から絡みにいき、全くひるまない度胸、ファンの前でありのままの自分をさらけ出す潔さは、限りない可能性を感じさせてくれる。今後の動向から目を離したくないボーカリストである。

■山本弘子
音楽ライター。10代の時にパンクロック、グラムロック、ブルースに衝撃を受け、いまに至る。音楽がないと充電切れ状態に陥る。現在、Webサイト、音楽雑誌などで執筆中。

■セットリスト
The Brow Beat『Extra“Ragnarök”~Welcome to after party at 野音~』
2018年5月3日(木)日比谷野外大音楽堂

1.日本
2.ジセイノク
3.アイリス
4.scarlet syndrome
5.unlost
6.ピンク スパイダー(cover)
7.凶星エクスタシー(cover)
8.CLOWN
9.Black & Black
10.パラノイド・スター
11.Browbeat
<ENCORE 1>
12.糸(cover)
13.ROCKET DIVE(cover)
<ENCORE 2>
14.仮面の告白
15.日本
16.アイリス

The Brow Beatオフィシャルサイト

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