2ndアルバム『センチメンタル』インタビュー
瀬川あやかが語る、2ndアルバムにこめた“等身大”の自分「人生で振り回されるものは音楽と恋愛」
自分が一番に言っていかないとブレたものになってしまう
──今回は歌詞の面でワンテーマという挑戦がありましたが、サウンド面やレコーディングでもいろいろ試しがいがあったと思います。
瀬川:そうですね。レコーディングでいうと、以前はすべてに対して納得してやっていたけど、今作では自分から「ここはこうしてみたいんですけど、いいですか?」とか「ここはこれがいいんですけど」とか提案することも増えて。それを却下されても「だったら、これぐらいがいいんですけど」みたいにこだわったり、自分が伝えたいものがもっと理解できるようになったのかな。自分の作品に対してワガママであっていいというのが、昔はそこまで強く思えなくて。でも、今は「こういうこともできるんだな」っていう広がりを見つけられたのが、大きな発見かもしれないですね。
──それは2年近くメジャーで経験してきたことの積み重ねによるものなんでしょうね。
瀬川:音楽が完成していくまでの過程もある程度見てきたことで、「こうしたいなら、この段階で言ったほうがいいんだ」という細かいこともわかったし、それを自分が一番に言っていかないとブレたものになってしまうんだなと気づいて。別にブレたものを作ったことは今までないけど、より思いの強いものを作っていこうという気持ちが以前よりも強くなったのは確かです。でも、実は特にこの1年は、曲が全然書けなくて。それは重い話じゃないんですけど、新しく出てくる曲が全部好きじゃなくなっちゃって、「ああ私、もう曲が書けなくなっちゃったのかな? もうガス欠?」と思ったこともありました。
──そんなことがあったんですね。
瀬川:はい。ちょうど去年、3枚目のシングルで初めて書き下ろしにトライしたんですけど、「いや、ちょっと方向性が違うんで」と1回言われただけで全否定されたと思っちゃうぐらい、本当に弱々しくて(苦笑)。でも、そこでダメだと言われるのは書き下ろしの対象となっているテーマに対して、そのスタッフさんも真剣だからこそ。私に対して真剣にぶつかってくるということは、期待されているからじゃないけど、そこは前向きに考えないとダメだと思って。そこからはリハビリじゃないけど(笑)、本当にわかりやすい曲をちょっとずつ書きためていって。だから、外に出すまでちょっと時間がかかったんです。
──周りの皆さんは、愛情を持って音楽作りに携わっている人たちばかりなんでしょうね。
瀬川:……本当の孤独の中でできる音楽ってすごく寂しい音楽になると思うんですけど、自分のことを支えてくれている人や自分の曲を愛してくれているスタッフさんと一緒に作る音楽って、作っているときは孤独だけど絶対にどこか温かみがある曲になるんですよ。そのことに今、お話を聞いていて気づきました。だから私、聴いたあとに余韻が残る楽曲をずっと書いていきたくて。自分がそういう曲を書いていけるのって、周りの人たちあってこそなんだなって今改めて実感しました。
聴き終えたあとにピークが来るように
──そういえば、「WAKE UP !!」のMVも拝見しました。瀬川さん、めっちゃ踊ってますね(笑)。
瀬川:あははは! 「WAKE UP !!」は振り切ったハッピーな映像がよかったので、ああいう内容にしました。ライブで踊ってもらう際には振りを覚えてなくてもいいぐらい、思い思いに動いてもらえればいいですぐらい、もうハッピーなものにしたくて。シチュエーション的には片思いで、片想いには切ないイメージがあるけど、そうじゃなくて前向きに向かい合っていく女の子をテーマに書いているので、走り回りながら歌ったりとかできる曲なんじゃないかなって(笑)。
──しかも、YouTubeではあえて2サビから公開という。
瀬川:そうなんです(笑)。今回は同じ大学の後輩と看護師の友達に協力してもらって、アットホームな作品が作りたかったんです。ダンサーさんにバッキバッキ踊ってもらうのも確かにカッコいいんだけど、聴いたり踊ったりしてほしい相手は全員ダンサーなわけではないから、こういうアットホームな感じがいいのかなって。
──だからこそ、お客さんも「自分も一緒に踊っても大丈夫かな?」と思えるんじゃないかと。
瀬川:「あれ、いけそう?」って。しかも、最近はイベントにお子ちゃまが来ることが徐々に増えているので、老若男女踊れるものがいいなと。
──4月18日からは本作を携えた全国ツアー『瀬川あやか“センチメンタル” LIVE TOUR 2018 〜melting music in the mouth〜』もスタートします。どういうところに着目して作品を楽しんでほしいかという希望はありますか?
瀬川:全部女の子目線の恋愛ソングではあるんですけど、シチュエーションによっては違う聞こえ方もしてくると思うので、アルバムの曲順どおりに10曲全部聴いてほしいとは思うけど、その中に自分のお気に入りが1曲だけでもあればそれだけで嬉しいな。それこそ「なんとなくこのフレーズが好き」というのでもいいと思いますし。あとは、アルバムを聴いたときがピークじゃなくて聴き終えたあとにピークが来るように、余韻が残ればいいなとも思っていて。聴いた人の背中を押したいと思うので、聴き終えて「じゃあ頑張ってみようか」と思ったあとに何かが変わったのなら、初めて音楽を届けてよかったな、関わってよかったなと思える瞬間だと思うんです。でも、まずは構えすぎずに「とりあえず聴いて? とりあえず出会ってよ!」と思います(笑)。
──まず楽しんで、聴き終わったあとにどうアクションを起こすかですね。
瀬川:はい。よく「この1枚で何を伝えたいですか?」っていう質問をされるんですけど、そういう意味ではメッセージというと正直ないに等しいかもしれない。もちろんテーマはあるし、自分がこう思っているよってところはたくさんあるけど、それを押し付けたいわけではないから、そこから自分の不安とか闇とかをかみ砕けるようにアプローチできたらいいなと思います。
(取材・文=西廣智一)
■リリース情報
2ndアルバム『センチメンタル』
3月21日(水)発売
初回限定盤[CD+DVD]¥3,200(税込)
通常盤[CD Only]¥2,700(税込)
<収録内容>
CD[初回限定盤/通常盤]
1.マスカット
2.どんなに…
3.WAKE UP !!
4.春ヲ想フ
5.カレイドスコープ
6.you & me
7.ご都合よし子と足りてる男
8.MIKE
9.クロスロード
10.Have a good day!
DVD[初回限定盤]
「WAKE UP !!」Music Clip
Making of「センチメンタル」
【タイアップ情報】
M2「どんなに...」:TBS系恋愛バラエティ「恋んトス season6」エンディングテーマ
M3「WAKE UP !!」:TBS系「有田ジェネレーション」3月度エンディングテーマ
M4「春ヲ想フ」:ハウステンボス 2018 チューリップ祭スペシャルウィーク TV-CM
M5「カレイドスコープ」:テレビ朝日系全国放送「musicるTV」11月度エンディングテーマ
M6「you & me」:NON STYLE 井上プロデュースのショートムービー『てのひらから始まる恋 by タップル誕生』 テーマソング
M8「MIKE」:TOKYO MXテレビアニメ「まめねこ」主題歌
M10「Have a good day!」:ルスツリゾート 2017 TVCMソング
■特典情報
瀬川あやか『センチメンタル』ポニーキャニオンショッピングクラブ限定特典
※2018年4月30日購入分まで
・“WA”のライブ音源DLシリアルアクセスコード(プレイパスコード)
・「瀬川あやかの『笑えば委員会』出張版」招待制イベント応募抽選券
<開催日程>
・東京:2018年4月8日(日)14:00~都内某所
・札幌:2018年5月5日(土)13:00~札幌市内某所
<応募締切/発表>
・東京公演:2018年3月28日(火)〆切/3月29日(水)当選発表予定
・札幌公演:2018年4月10日(火)〆切/4月11日(水)当選発表予定
瀬川あやか『センチメンタル』初回限定盤はこちら
瀬川あやか『センチメンタル』通常盤はこちら
■ツアー情報
『瀬川あやか“センチメンタル” LIVE TOUR 2018〜melting music in the mouth〜』
4月18日(水)【大阪】シャングリラ OPEN18:30/START19:00
4月19日(木)【名古屋】ハートランド OPEN18:30/START19:00
4月21日(土)※追加公演【北海道・旭川】CASINO DRIVE OPEN16:30/START17:00
4月22日(日)【北海道・札幌】PENNY LANE 24 OPEN16:30/START17:00
4月27日(金)※バーズデーライブ【東京】白金高輪SELENE b2 OPEN18:30/START19:00
瀬川あやかオフィシャルサイト
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<応募締切>
2018年4月4日(水)まで