<ハロプロ>20年間で発表された楽曲数は? “楽曲の定義”含め徹底調査

 今年2017年はモーニング娘。結成20周年、来年2018年はハロー!プロジェクトが結成20周年と言われている。

 正確な日付としては、娘。のグループ結成日は1997年9月14日で、これはTV番組『ASAYAN』にてプロデューサーのつんく♂がグループ名を発表した回の放送日となる。その後、インディーズシングル『愛の種』を5日間で5万枚売り切ったらメジャーデビューできるという企画が行われ、同年11月3日より大阪・HMV心斎橋店から手売り販売を開始し、11月30日に5万枚売り上げを達成して、翌1998年1月28日にシングル『モーニングコーヒー』でメジャーデビューを果たした、という経緯(もはや神話の域)がある。

モーニング娘。20周年企画として本日11月3日より配信限定リリースされる、モーニング娘。20th「愛の種 (20th Anniversary Ver.)」(UP-FRONT WORKS)

 そしてハロプロだが、元々は平家みちよとモーニング娘。の合同ファンクラブ『Hello!』が前身で、この設立日が1998年1月26日。そこへ太陽とシスコムーン、ココナッツ娘。、カントリー娘。の3グループが合流し、ファンクラブ名を『Hello! Project』へ改称したのが翌1999年4月1日。この頃からファンクラブの名称であると同時に複数グループの集合体を指す名義としても使われるようになり、同年8月14日より開催の合同コンサート『Hello! Project サマーコンサート'99』からライブタイトルにも使われるようになった。

 このような経緯から、ハロプロは1998年1月〜1999年4月にかけて徐々に成立していったと考えることができ、そこから20年後の2018年をハロプロ20周年イヤーと考えるのは妥当だと言える。その一方、音楽作品のリリースという観点からすると、モーニング娘。「愛の種」の発売日である1997年11月3日を起点と考えることが可能で、本日2017年11月3日でちょうど20周年を迎えたということになる。

 ハロプロファンの間でしばしば話題になるのが、「ハロプロ楽曲って全部で何曲あるの?」という問いだ。20年という長い期間の中で様々なグループが楽曲をリリースしてきたが、その総数を厳密に数えるのはなかなかに大変な作業だろう。また、単純にCDの収録曲数を数えればいいというわけではなく、ハロプロという定義をどのように考えるかによっても曲数が変わってくる。前述した通りファンクラブの名称から発展したのがハロプロという括りだが、必ずしもファンクラブ所属が前提条件というわけではなく、そこから外れたケースも多々ある。

 実は筆者は去る2014年に、某ネット媒体にてこの問いに挑んだ記事を寄稿したことがある。その時から3年経ち、ハロプロ20周年というキリの良いタイミングで、改めて楽曲数を数えることにした。それが本記事である。1997年11月3日から2017年11月2日までにリリースされた楽曲を対象とする。前記事からの3年間で当然楽曲数は増加しているが、数え方を少し変えたところもあるのを最初にお断りしておく。

ハロプロ楽曲の定義

 まず、何を持ってハロプロ楽曲とするか。所属事務所であるアップフロントグループ関連会社から発売されているかどうか等、いくつか条件はあるのだが、一番シンプルな見分け方は「CDにハロプロのロゴマークが付いているかどうか」だ。

 ハロプロ誕生当初は特にマークが付いてなく、1999年9月9日発売のモーニング娘。の代表作『LOVEマシーン』のリリース時でもまだ付いてなかったが、2002年6月19日発売のメロン記念日の6thシングル『夏の夜はデインジャー!』から付くようになった。オールドハロプロファンにはおなじみの、あの目玉を模したロゴマークだ(2013年7月には現在の文字主体のロゴにリニューアルされ、CDの方もそちらが使用されるようになった)。

 2002年6月19日以前については、当時のハロプロ所属グループが出していたCDということで見分けるしかない。また以降についてもいくつか例外のケースはあるが、基本的にはこの定義に従って楽曲カウントしていく。

例外のハロプロ楽曲

 以前の記事では含めていたが、今回のカウントでは外した楽曲のケースがいくつかある。例えば1999〜2000年にかけてリリースされていた、テレビ番組『ガレージ』のオープニングソング集CDシングル4枚。GSソングのカバーを集めたもので、モーニング娘。や太陽とシスコムーン等のメンバーがコーラスやボーカルで参加していた作品だが、厳密に考えるとハロプロ楽曲ではなくあくまで関連作だと考えて今回のカウントからは外した。2002年11月発売の五木・孝雄+ハロー! プロジェクト聖歌隊。『愛のメリー・クリスマス』も同様。

 2006年11月発売のサントラアルバム『ミュージカル「白蛇伝 〜White Lovers〜」ソング・セレクション』には、安倍なつみと当時ハロプロエッグだった福田花音が参加しているが、純粋のハロプロ楽曲とは少し異なると思えるし、改めてパッケージを確認したらハロプロマークが付いてなかったので、今回は外した。

 2006年5月の福田花音、北原沙弥香、ストューカス・ロビン・翔子、橋田三令『空がある』はニッセンのキャンペーンの無料配布CD。同年9月のぱれっと『世界は僕らを待っている』にカップリング曲として収録の「同(もも&あおいバージョン)」に前田憂佳が参加しているが、いずれもアップフロントからの発売ではないので当然マークも付いてなく、メンバーも当時はハロプロエッグ、つまり厳密に言えばハロプロ正規メンバーではないので、関連作と考えて外した。

 ただし、ハロプロエッグのメンバーによるユニット、ともいき・木を植えたいのシングル『みんなの木』はリストに含めた。これはアップフロントからの発売だったし、ハロプロの年末恒例のオムニバスアルバム『プッチベスト』にも収録されたからである。他にも氷室衣舞 (CV 菅谷梨沙子 / Berryz工房)「エレガントガール」などはハロプロかどうか意見が分かれるケースの楽曲だと思うが、プッチベスト収録を根拠としてリストに含めている。

 2011年末〜2013年にかけてリリースされた宮本佳林のコピンク*名義の配信曲「カリーナノッテ」等も判断に迷うところだ。現在のハロプロ公式サイトのディスコグラフィページにはアルバム『コピンクス! メロディーズ 〜star chart〜』が掲載されてはいるのだが、CD現物にはハロプロマークが付いてなく、プッチベストにも収録されなかったというところから、今回はリストから外した。こういったグレーゾーン的な楽曲は、別の人がリストを作成すれば入ってくる場合もあるだろうが、今回の筆者の判断はこうだったということでご容赦願いたい。

 以上の基準にしたがって20年間の楽曲数をカウントすると、全部で2555曲となった。ハロプロ20年の重みを感じさせる素晴らしい数字である。ただしここにはバージョン違い等も一緒くたに含まれているので、もう少し精査することでより純粋な楽曲数を割り出してみたいと思う。

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