エイベックス、ブルーノ・マーズと全世界音楽出版管理契約の背景は? ジェイ・コウガミ氏に聞く

 エイベックスの海外展開の拠点となるのは、同社の米国法人・Avex International Inc.。ジェイ氏は米国法人設立の狙いと今後の展開について次のように語る。

「米国法人設立の狙いは二つあると考えています。海外市場を狙うというのと、海外でも配信できるプラットフォームで全世界を網羅するというものです。後者は日本の音楽を世界に配信するのはもちろん、海外の音楽をもっと広い国や地域に届けるという目的です。さらに、エイベックスが音楽出版社と協業して新たなグローバルビジネスを作っていく可能性もあるでしょう。また今後の音楽出版社は日本での既存のイメージを覆すように、デジタルとの連携を強化していくと思います。どこで聴かれたものが自分のロイヤリティになっているのかを可視化できるようにしたり、どのストリーミングで配信されているのかが一目でわかったり、聴かれた楽曲のデータを解析したり……ブルーノ・マーズはライブでもストリーミング配信でも人気があるので、彼のあらゆるデータが活用できれば、今後の海外進出も有利に運ぶことができるのではないでしょうか」

 世界的にも大きな動きを見せている、音楽出版管理。エイベックスのみならず多くのレーベルがこの流れに乗り、グローバルな展開を見せてくれることに期待したい。

(文=村上夏菜)

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