『ラヴソング』宍戸春乃役&劇中歌でも話題、新山詩織の歌唱力を改めて検証する

 福山雅治が主演、シンガーソングライターの藤原さくらがヒロイン役をつとめ、主題歌「Soup」(作詞・作曲/福山雅治)を歌う月9ドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系)。元プロミュージシャンの臨床心理士・神代広平(福山)が、吃音症を抱えた整備工・佐野さくら(藤原)と出会い、お互いに自らの在り方を見つめ直しながら、人生を取り戻していく——というストーリーだが、その重要な媒介となっているのが音楽だ。

 第1話でさくらがカウンセリング中に歌った「500マイル」(ピーター・ポール&マリーの名曲に忌野清志郎が歌詞を付けた日本語バージョン)、第3話のさくらと神代のライブシーンで披露された楽曲(「やさしさに包まれたなら」/松任谷由実「Your Song」、LOVE PSYCHEDELICO「Summer Time」、ジャニス・ジョプリン「500マイル」)も印象的だったが、このドラマにはもうひとりの歌手・宍戸春乃が登場し、その存在がストーリーに奥行きを与えている。宍戸と神代は過去にユニットを組んでいて、メジャーデビューも経験。宍戸は既に他界しているというストーリーなのだが、回想シーンなどで使用される劇中歌「恋の中」が大きなインパクトを残している。そのミステリアスな役どころを演じているのが新山詩織だ。

 藤原さくらと同じく、今年20歳になったばかりの新山詩織は、3年前に現役女子高生シンガーソングライターとしてメジャーデビュー。思春期特有の感情の揺れをリアルに描き出す楽曲、瑞々しい可愛らしさと凛とした鋭さを併せ持ったボーカルによって、同世代のリスナーを中心に支持を拡大してきた。20歳の誕生日(2月10日)にリリースした最新シングル『隣の行方』では、学生時代の恋愛を現在の視点から描いた歌詞で、さらなる成長を体現。10代の葛藤を歌い続けてきた彼女は、20歳になるタイミングをきっかけにして、楽曲の幅を確実に広げつつあるようだ。

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