きゃりー、新曲「もんだいガール」に込めた真意とは? セカオワ・Fukaseへのアンサーソングか
さらに、交際を噂されているSEKAI NO OWARI・Fukaseとの関係を歌ったと思われる歌詞も見られる。
〈ただ恋をしてるだけなの/機械みたいに生きてるわけじゃない〉
〈キライなことで笑うより/ステキなことで泣きたいわ/この世が壊れてしまうとき/一緒にいられる人がいる〉
自身のリアルな人生を肯定するような内容で、そこにはきゃりーらしいファンタジックなユーモアとともに、強い意志も感じられる。また、SEKAI NO OWARIの楽曲「炎と森のカーニバル」は、Fukaseがきゃりーを題材にして作ったと公言している楽曲なので、「もんだいガール」はそのアンサーソングといえるかもしれない。
きゃりーは2014年の11月、東京・代々木第一体育館で行った初アリーナツアーの最終公演で、私生活をたびたび報道されたことに言及し、「最近、嫌なことが続き、芸能界は汚い世界だな。辞めたいなと思ったりもしました」と涙ながらに引退を考えたことを告白したが、約1万人の大声援に「これからも夢あるファンタジーを作り続けていきたい」と、前向きな姿勢を見せていた。そうした思いが作品として結実したのが、この「もんだいガール」なのだろう。実際、制作の際はきゃりーが中田ヤスタカにいまの思いをぶつけて、彼女の楽曲としては初めて歌詞先行になったという。
〈あたし もんだいガール/退屈したくないわいわ/キミも もんだいがある/普通になんてなれないでしょ〉
ポップ・スターの宿命として、多くの人気を集めながらも、同時に好奇の目にも晒されてきたきゃりーが、自らの意思をユニークな言葉で表明したともいえる「もんだいガール」。その前向きで挑戦的な歌詞は、いま問題を抱えて悩む人々の背中を明るく押してくれそうだ。
(文=松下博夫)