嵐、2015年は“外に向かう活動”を本格化? 頂点を極めたグループの方向性を占う

いまや誰もが知る国民的アイドルとなった嵐。

 2014年、嵐は結成15周年を迎えて大いに活躍した。前半は松本潤が『失恋ショコラティエ』(フジテレビ)、二宮和也が『弱くても勝てます』(日本テレビ)、大野智が『死神くん』(テレビ朝日)とそれぞれドラマの主演を務め、さらに各ドラマの主題歌も歌い、シングル総売上が2000万枚を突破。夏には、10年ぶりとなる主演映画『ピカ☆★☆ンチ LIFE IS HARD たぶんHAPPY』が上映され、計36万人の観客を集めた。9月にはグループが結成された土地であるハワイでの特別公演も開催、海外メディアでも取り上げられ、多くの人々の注目を集めた。10月には新アルバム『THE DIGITALIAN』をリリース、発売初週で66万枚を売り上げる大ヒット作となった。さらにはその世界観を5大ドームツアーで表現し、アーティストとしても新たな地平に立った印象だ。年末にはアナウンサー以外では史上初となる5年連続での『紅白歌合戦』司会を務め、アイドルグループとして頂点を極めた1年を締めくくった。

『THE DIGITALIAN』の初回限定盤に収録されたメイキング映像で櫻井翔は、同作が15周年目を総括するようなものではなく、“デジタルと嵐の融合”をテーマにした挑戦的な作品となった理由について「15周年で我々はなにかを形にするということを選ばなかったから。15周年でどうこうというより、もっと先を見ましょうというスタンスを示している」と今後について語っていた。では、その“もっと先”とはなにを指し示すのか。本稿では最近の彼らの活動から、そのビジョンを探ってみたい。

 まず、個々の動きに目を向けてみよう。リーダー・大野智の活動で印象的なのは、年始に放送された特番『元日はTOKIO×嵐 嵐にしやがれ 元日は嵐旅館開店SP』(日本テレビ)だろう。同番組で大野は、NEWSの小山慶一郎とV6の坂本昌行、TOKIOの城島茂という、各グループのリーダー3人をもてなす“ジャニーズリーダー会”を開催。リーダー同士だからこそ共感できるトークを繰り広げ、グループの垣根を越えて親睦を深める姿は、多くの視聴者にとって記憶に残ったに違いない。

 櫻井翔は2014年4月よりスタートしている『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS)が好調だ。『NEWS ZERO』(日本テレビ)のキャスターも務めていることから、これまで真面目で誠実な印象が強かった櫻井だが、『櫻井有吉アブナイ夜会』ではゲストの芸能人たちにきわどい質問を投げかけるなどして、MCとして新たな顔を見せている。最近では番組の認知も進み、“バラエティも得意な櫻井”というイメージが徐々に広がりを見せている印象だ。

 二宮和也は、TBSの2015年度大型スペシャルドラマ『赤めだか』でビートたけしと初共演することが発表され、話題となっている。原作は、落語家の立川談春が師匠である立川談志の破天荒な生き様を描いた作品で、主演の立川談春役を二宮が、師匠の立川談志役をたけしが演じる。二宮にとって落語家の役は初めてで、役者としても挑戦作となりそうだ。

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