京都精華大学「公開講座ガーデン」レポート
RHYMESTER、京都精華大学でヒップホップ講座を開催 宇多丸「飛躍的な伸びにビビりました」
講座を終えて
受講生は、ラップ未経験者も多く、当初は小節を数えることもままならなかったが、3回目の講座ではきちんと韻を踏み、リズミカルなラップを披露できるまでに上達していた。受講生からは「本気で教えてもらったことが、次のステップに向けた原動力になった」「創作活動を始めるきっかけになった」「聴き方のポイントが変わった」など、さまざまな感想があった。
RHYMESTERのメンバーは、「3回を通して、みなさんのラップの力量がレベルアップしたことが感じられました。個性あふれる作品ばかりで、良いなと感じるものも多かったし、参考になる部分もありました」(DJ JIN)、「飛躍的な伸びにビビりました。(講師をしていて)単純におもしろかった」(宇多丸)と驚いた様子。Mummy-Dも「自分の味がどんどん出ていてよかった。今後のラップとの関わり方は、プロになりたい人もいれば、自己表現の一つとして捉えている人、別のアートに応用したい人など、それぞれだと思います。講座の内容をヒントにして、曲作りをやっていってもらえたら、毎日が楽しくなると思います」とメッセージを送った。
年に12講座ほど開かれている京都精華大学の「公開講座ガーデン」。過去には脚本家・木皿泉によるシナリオ講座や、写真家・森栄喜による写真講座など、プロに学べる貴重な機会を提供している。また、同大学は音楽・ファッションについて学べる「ポピュラーカルチャー学部」も擁しており、細野晴臣など第一線で活動するミュージシャンらが教員を務めている。楽器の修練ではなく、音楽を媒体にして人々に何かを届けること、新しい音楽の作品や仕事をつくることを目的とした教育を行っているという。ものづくりに興味のある人は、ぜひチェックしてみてほしい。
(文=西田友紀)