オーディオテクニカが密閉型ヘッドホンのフラッグシップ『ATH-AWX7000』を発表 木曽檜と越前漆を用いた国内生産モデル

オーディオテクニカは、密閉型ヘッドホンのフラッグシップモデル『ATH-AWX7000』を11月6日に発売する。本製品は「Paris Audio Video Show 2026」にて世界初公開された。
本製品は、同社が独自に定義した“真の密閉型”を意味する「トゥルークローズドバックアコースティック(以下、TCbA)」を具現化した第一号モデル。TCbAは、密閉空間に生まれる“空気のバネ”の力を自在に操り、密閉型が本来得意とする低域のエネルギーと広いダイナミックレンジを伸ばしながら、苦手とされてきた中高域の濁りをダイナミック型ドライバーの根本原因から解決するという、ヘッドホンの新たな形として打ち出されている。正確なピストンモーションによって、ヘッドホン内部(前室)から外耳道までの空気を一体に駆動し、従来の密閉型では届きにくかった表現力を引き出すという。

『ATH-AWX7000』は、開放型フラッグシップ『ATH-ADX7000』と双璧を成すもう一方の頂点と位置づけられる。60年以上にわたり培ってきた音響技術と、1996年から続く約30年のウッドヘッドホンづくりの蓄積を一台に集約。企画・開発・設計から製造まで、すべてを日本国内の自社工場で行い、熟練したエンジニアと職人の手によって一台ずつ仕上げられている。

核となるドライバーには、新開発の振動板技術「HMD(Hybrid Matrix Diaphragm)」(PAT.P)と、『ATH-ADX7000』で採用したドライバー製造技術「HXDT(High-Concentricity X Dynamic Transducer)」を組み合わせた。HMDは、中心部と外周部を異なる素材の薄膜で構成し接合する異素材複合振動板の改良技術で、大入力時に素材が切り替わる部位に生じる応力を分散する。製造誤差を従来比10分の1に抑えるHXDTの高精度な成型・組立技術と組み合わせることで、振動板全体が一体となって振動する構造を実現し、音の立ち上がりとダイナミクスを向上させるとしている。

ハウジングには、厳重に管理された国有林から譲り受けた、伊勢神宮などの神社仏閣の建築材料にも用いられる木曽檜を使用。木材として成熟するまでに樹齢300年をも要する希少な銘木を、1500年以上の歴史を持つ越前漆で職人が筆を使い一台ずつ仕上げている。筆の跡や塗膜の微妙な差異が一台ごとに異なる表情を生み、経年変化も楽しめる仕様となっている。

スライダーにはアルミニウムの無垢材からの削り出しを、フレームとアームには薄く軽く、制振性と剛性に優れたマグネシウムを採用し、武士の勝色(かちいろ)とされてきた濃紺色で仕上げた。イヤパッドには和鹿革を初めて採用し、しっとりとした肌触りと程よい密閉感がTCbAの核心である空気のバネの精度を支えるとしている。
あわせて、11月7日に開催される「秋のヘッドフォン祭 2026」の同社ブース(5F・部屋番号503A)にて、『ATH-AWX7000』の展示および試聴コーナーが設けられる。開放型フラッグシップ『ATH-ADX7000』との聴き比べも可能。また、9月18日発売のワイヤレスヘッドホン『ATH-AL5NC』は、503B・⑪番机にて展示および試聴できる。






















