意外にも歴史が長い? バーチャルな存在の“始祖”から続く「実写×VTuber」によるVlog文化を紐解く

 近年、散歩や旅行の様子を実写で撮影し、VlogとしてアップするVTuberが増えている。

 一般的には、自身のアバターやテロップを実写映像に重ねて紹介する構成が多く見られるが、実写の中に自分のアバターを溶け込ませて、バーチャルからリアルに踏み込んだスタイルで見せてくれるVTuberも少なくない。

【長崎】人口8000人→現在約100人。かつて栄えた炭鉱島に泊まる

 たとえば、お酒とディストピアを愛してやまない敷嶋てとら。独自の感性で日本の各地を回ったり、海外に出かけたりしてVlogを多数撮影しているVTuberだ。行き先選びのセンスや、鋭い視線や語り口に定評があると同時に、アバターが実写の現実世界に溶け込むような映像も人気を博している。8月20日にはエッセイ『ディストピアの片隅で、ひとり缶ビールを開ける』がKADOKAWAから出版予定で、大きく注目を集めている。

お散歩Vtuber、次元を超える【不夜ロクヤ/morgen】

 また不夜ロクヤも多数のお散歩・深夜徘徊動画をアップしているVTuberだ。2Dで活動していた頃から実写の現実世界に混ざり込むような動画を出していた彼女は、3D化してからますます活動の幅を広げている。中でもVlogで活動をしているmorgenとのコラボでは、バーチャルな姿の彼女と人間のmorgenが、ナチュラルに一緒の現実空間にいる様子が見られる。まさに「次元を越えた」と言っても差し支えのない映像だ。

 現在のVTuberといえば、3Dにしても2Dにしても、基本的にはバーチャル世界(VRだったり、2D背景だったり)の中で配信活動するのが多数派を占める。そんな中で、実写の現実世界で活動する様子を撮影したVlog的映像は需要が高いようで、再生数が多い動画も続々と増えており、人気コンテンツとして確立されてきた。

 2020年代の中盤以降めきめき増えてきた実写Vlog形式だが、実はVTuberが実写映像を用いたVlog的動画は、かなり早い時期……それこそVTuber史の黎明期からアップされていた。ここからはバーチャルから飛び出し、現実の垣根を飛び越えて撮影に挑んだ先駆者たちの姿を辿ってみたい。なお実写の写真を背景に使ったり、フリー素材動画をネタとして用いてたりするVTuberも数多く存在しているが、一旦それらの例は置いておいて、「バーチャルな姿で現実社会に存在しようとしているかどうか」を主軸に考えていきたいと思う。

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