『めっちゃカメレオン』驚異の1000万本突破! たった2人の個人開発が掴んだインディーゲームの“夢”

 ここ数年、ゲーム業界では小規模チームの開発によるインディーゲームのヒットが相次いでいる。最近その夢を掴んだ作品としては、『めっちゃカメレオン』が挙げられるだろう。

 同作はゲーム開発者・レモリオン氏とはがねいろ氏の2人が手掛けたゲームなのだが、リリースから2週間弱で売り上げ700万本を突破すると、そこからわずか4日で1000万本に到達するという驚異の記録を打ち立てている。なぜそんなヒット作が生まれてきたのだろうか。

体を塗って景色に溶け込む、新感覚の“かくれんぼ”

 『めっちゃカメレオン』はいわゆる非対称型の“かくれんぼ”ゲームで、鬼となったプレイヤーがマップ上に隠れているプレイヤーを探すというもの。隠れる側が自分の体にペイントで色を付けられるのが特徴で、まさにカメレオンのように周囲のオブジェクトなどに同化するのが基本的な遊び方となる。

 同作が多くのプレイヤーに支持されているのは、今までのかくれんぼゲームにはなかった“遊びの広さ”が1つの理由。プレイヤーはただ隠れるだけでなく、誰も思い付かない斬新な方法で周囲のオブジェクトに擬態したり、逆に鬼も思わず笑ってしまうようなユニークな隠れ方をしたりと、ある種の大喜利のようなプレイングも可能だ。

 そしてプレイヤーの発想力を発揮させるための動機付けとして、「見逃しランキング」というシステムが導入されたのもゲーム作りの妙が光るポイント。このランキングは「鬼の視界に入ったのに見逃された」時に溜まるので、スコアを稼ぐにはただ誰も通らないようなところに隠れるのではなく、むしろ鬼が頻繁に行き来するようなところで隠れる必要がある。

配信界隈でのバズが後押し、インディーの“勝ちパターン”

 飛び道具的なユニークさだけでなく、細かいところまで“ゲームとしての面白さ”を追求している『めっちゃカメレオン』。とはいえゲームは単に面白ければ売れるというわけでもない。ヒットの背景にはゲーム配信での盛り上がりが関わっており、さまざまな人気ストリーマーやVTuberたちが同作の実況プレイを行っている。

 これはインディーゲーム全般の生存戦略にも関わる話だ。というのもインディーゲームは予算が少なく、大規模な広告戦略を打つことができないため、「配信界隈でバズって認知度を広める」という手法が王道の勝ちパターンになりつつある。『8番出口』や『PICO PARK』、『Phasmophobia』など、多くのヒット作が配信界隈での流行と並行して生まれている。

 『めっちゃカメレオン』のゲーム性はまさに配信向きなので、今後も世界中の配信者がプレイしてブームを盛り上げることが期待できるだろう。しかも同作はプレイ可能人数が2人から24人までと幅広く、配信者同士の“コラボツール”としてうってつけの性質を持っている。一時期配信界隈で大流行していたゴルフゲーム『Golf It!』のように、今後の定番タイトルとなる可能性は十分ありそうだ。

野良でも気軽に遊べる“最適解”としての設計

 その上でプレイヤー目線から考えると、『めっちゃカメレオン』には類似ゲームとは少々異なる特徴も指摘できる。多くのマルチプレイ対応ゲームは大勢のフレンドを集めなければ楽しみにくいという側面があるが、同作の場合はいわゆる“野良”のプレイヤーに混ざってプレイするハードルがきわめて低い。そのためフレンドの有無を気にせず遊べるようになっているのだ。

 配信を見て興味を引かれたプレイヤーが気軽に購入し、始められる……。同作が示しているのは、インディーゲームの1つの“最適解”なのかもしれない。

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