フィッシャーズに聞く“遊びの原点”としてのアスレチックの重要性 『GREENIA』の5年間とともに振り返る
六甲山アスレチックパーク 『GREENIA(グリーニア)』が今年で5周年の節目を迎えた。
2021年4月3日にオープンした『GREENIA』は、全174ポイントの陸上・空中・水上アスレチックが楽しめる日本最大級のアスレチックパーク。広さは甲子園球場およそ5個分で、六甲の緑に囲まれた圧倒的スケールで子どもから大人までがそれぞれの楽しみ方で遊ぶことができる。同施設は、これまで世界のアスレチックに挑戦してきた、人気動画クリエイターのフィッシャーズが監修として参加。何度もこの地で動画の撮影を行っている。
今年の3月には未就学児向けアスレチック「Chibidoland(チビドランド)」がオープンしたこともあり、4月にはメンバーが現地でロケ撮影を行った。リアルサウンドテックではその様子に密着し、メンバーへインタビュー。フィッシャーズとともに進化と拡張を繰り返してきた『GREENIA』の5年間を振り返ってもらいつつ、“遊びの原点”としてのアスレチックに対する価値観や、“父親”になったメンバーの視点でみる『GREENIA』の良さ、“第二の地元”と評する兵庫県への思いを語ってもらった。(編集部)
成功しているなと感じる瞬間は「まさに今」
――フィッシャーズのみなさんがGREENIAのアスレチックを監修してから今年で5周年の節目を迎えました。
シルクロード:あっという間だったというのが一番ですね。5年経っても進化し続けているので、ずっと新鮮な気持ちだよね。
モトキ:5年前と比べてすごく進化してる。
シルクロード:また顔が違うみたいな。まだ「六甲山フィールド・アスレチック」という名前だった時に、僕らが撮影に来たのが最初でした。そこからこうして関係を持って一緒にできるようになって。そこから5年が経ったんだね。
ンダホ:四季もいろいろ見てきたもんね。
シルクロード:野生のキジとかいるんだぜ?
ンダホ:羽を広げてね。
シルクロード:それ、クジャクだろ!
――(笑)。監修することが決まって、構想から完成までは約1年ほどがかかっています。みなさんが監修として携わるようになったのは、コロナ禍が始まった頃からですかね。
シルクロード:そうですね。どんなものを作ろうか、アイデア出しから設計図が上がってきて、それを要望にあわせていじるみたいな、運動もせずに部屋でボケーッと設計図を見るみたいな作業期間が長かったですね。セクションで言うと100以上あったので、一個一個そこを詰めていくのが大変でした。
ンダホ:そこから日に日に、パンフレットに載っているエリアが増えていったり。
シルクロード:キャラクターもいたりして。
モトキ:充実してるね〜。
マサイ:まだまだ進化していきそうだね。
モトキ:力が必要な難しいアスレチックは元々多めに作ってたけど、最近は子どもでもできる簡単なアスレチックも増えてきて、誰でも自分に合ったアスレチックを選べるようになってきてるよね。
シルクロード:俺ら自身も目線が変わった感じはあるよね。前は難しいものを求めてたけど、そこから今ではみんなができるものも用意しようという目線になれたなと思います。
――この5年間を振り返って、軌道に乗ってきてるな、成功してるなと実感したのはいつ頃でしたか?
シルクロード:まさに今じゃないですかね。今日も学生たちが大勢遊びに来てくれたりしていて。
ザカオ:ありがたいことに貸切で撮影することもあるんですけど、今日は大勢の人たちが遊びに来てくれているのを実感するよね。
ンダホ:みんな友達と一緒にすごく楽しそうに遊んでくれてるのが何より嬉しいよね。
――GREENIAのアスレチックが広まったきっかけの一つとして、水上アスレチック「wonder amembo (ワンダー アメンボー)」にある左右交互に出現する足場を駆け抜けるアスレチック「駆けろ!スーパージャンプ」の動画が海外でバズったことがありますよね。
シルクロード:SNSの力はすごいなと改めて感じました。
ンダホ:そういう動画で少しでも一緒に体験した気持ちになれると思いますし、水上アスレチックにすごい列が出来てたもん。みんなやっぱりここがやりたいんだろうね。
――ファンのみなさんから聞いた中で、印象に残っている嬉しかった声はありますか?
シルクロード:「学生の頃から見ています。息子と一緒に行きます!」というのが嬉しかったです。
一同:おおー!
シルクロード:ちゃんと一緒に歳を取ってるっていうのは、長く活動していないと感じられない、聞けない感想だなと思うんです。
ンダホ:フィッシャーズが好きで知り合った方同士で遊べる場所になっていて、その写真が我々の元に届いたりするからね。交流の一つの場になってる。
マサイ:輪ができてるよね。
――ファンのみなさんのアイデアを取り入れたアスレチックもありますよね。
シルクロード:そうですね。僕らはいろんなアスレチックを見てきましたけど、作りたいものの難易度が高くなりすぎちゃったり、ぶっ飛びすぎたものになってしまって、視聴者のみんなからもらったアイデアの方がアジャストすることが多いんです。ほうきに乗って飛んでみたりだとか(該当アスレチックエリアは2025年を以って営業終了)、僕らもやっていて「こういうのやりたかった!」と思えるようなアイデアがくるので、意外性があって楽しいですね。
――これまでいろいろなエリアのアスレチックを監修されてきましたが、とりわけ工夫されている点は?
シルクロード:思い出として動画や写真に撮ってあとで見返せるアスレチックを作りたくて。「wonder amembo」の「透明!スーパースパイダーウォーク」はそうですね。僕らも思い出に残すために動画を撮ったのが今のフィッシャーズなので、そういった思い出の1ページが撮れるような横からでも見やすいようなアスレチックを作っています。「yahhoy (ヤッホイ)」にある横スクロール画面みたいなアスレチック「ゲームの中に飛び込んで」とか、「Mt. Kingdom(マウントキングダム)」もそうなんですけど、ロールプレイングゲームの中にいるような冒険をする、ゲーム感覚を大事にしています。
――それぞれの難易度についてどのように設定していますか?
シルクロード:すごく身体を使うアスレチックは難しいんですけど、学生だったらひょいひょいクリアする子もいますし、例えば音を鳴らすとか、そういった操作感覚を使ったものもあるので、何にもできないということは100%ないです。絶対何かはできる。
モトキ:アスレチックの看板に難易度が書いてあるので、チャレンジできるかが一目で分かるようになっています。簡単そうなのから始めてレベルを上げるみたいな楽しみ方ができると思います。
シルクロード:一言メモも書いてあったりして、楽しめるのかなと思っています。
ンダホ:メンバー6人の運動能力も様々じゃん? でもそれぞれ活躍できる場所は必ずあるから。それはファンのみんなにとってもそうだよね。
――ンダホさんとモトキさんが「Mt. Kingdom」の魅力を体験しながら紹介するポッドキャスト『フィッシャーズが作ったアスレチックでラジオ録ってみた』を聴いていて、盲点だったのは「水質がいい」と話していたことでした。
ンダホ:本当、そうなんですよ! 毎回、雨水が溜まってるのかな? 原理は分からないんですけど……ほかの施設と比べても水質がいいんですよ。あくまで体感なんで「※ンダホ調べ」って書いといてください(笑)。
シルクロード:水生生物たちがのびのび生きてるもんね。
ンダホ:拳ぐらいのサイズのオタマジャクシもいたよ。
モトキ:「ワンダー アメンボー」っていうぐらいだからアメンボがいるけど、アメンボがいるっていうことは綺麗な水ということじゃない? 自分たちも落ちてみて嫌な気分になったことはないよね。
ンダホ:爽やかだよね。
ダーマ:泥まみれにならない。
モトキ:水が綺麗だと、落ちることに対してちょっとポジティブになれるよね。
シルクロード:だって「yahhoy」とかで遊んだ後に、足に着いた土が水上アスレチックに行ったらもう綺麗になってて。
マサイ:洗ってんじゃねーよ!(笑)。
シルクロード:でも水に落ちたら落ちたで、ギアがかかるけどな。「もう一回やろう!」みたいになるよね。
モトキ:一回落ちたらもう吹っ切れる。
ダーマ:悔しさはあるけど、嫌な気持ちにはならない。
マサイ:グループのヒーローみたいな気分になれるよね。
「自分の子と一緒に来れるようになったのはさすがに嬉しかった」
――未就学児向けアスレチック「Chibidoland(チビドランド)」が今年の3月にオープンしました。こちらもフィッシャーズのみなさんが監修をされています。
シルクロード:未就学児の子どもたちにとっては、ちょっとした坂道でも運動だと思うんですよ。走るというところから、一歩踏み出してパワーショベルを使って砂を運んでみるとか、足場のステップを渡り切るとか、お兄ちゃんたちの真似事で小さなボルダリングをやってみる。その一個の挑戦をしてもらえる場所になっているし、芝生もふんわりしていて、転んでも全然痛くないように配慮しています。
ンダホ:昼寝できるぐらいふわふわ。
マサイ:あの芝はヤバいね。
シルクロード:「あれやりたい」「これやりたい」をお試しでやってもらえる場所でもあります。
ンダホ:親子で自分の子と一緒に来れるようになったのはさすがに嬉しかった。うちの長男は大喜びしてます。「パパ! 次、いつ六甲山行くの?」って。
ザカオ:絶対楽しいもんね。
ンダホ:3歳の弟の方がめっちゃ嫉妬してます。「僕は……!」って。
シルクロード:行きたいって言うよね……。子どもが遊んでるのを親が座って見守れるエリアもあるから安心かなと思います。
――先ほども、サンテレビのロケの収録の際に「Chibidoland」で親子が遊んでいらっしゃって。
シルクロード:輪投げで、あの笑顔が引き出せたから良かったです。いっぱいぴょんぴょん跳ねて。
ザカオ:幸せな空間だったな。
シルクロード:今年からああいった新しい笑顔がね。
モトキ:嬉しいね。
ンダホ:みんな来れるやん。
――「Chibidoland」から始まって、年齢を重ねるごとにだんだんと挑戦できるエリアが広がっていくという楽しみ方もありますね。
ンダホ:水上アスレチックは小学生からなので、うちの子は「来年来たらここやれるよ! 頑張る!」って言ってました。
シルクロード:おすすめは「Chibidoland」をやった後に、「Mt. Kingdom」ですね。ストーリーをクリアしてもらって、「wonder amembo」でスリルを味わってもらい、マッスルアスレチック「de kairiki(デ カイリキ)」でパワーをつけてもらって、「yahhoy」でいろんな視点のアスレチックを楽しんでもらうのがいいかなと思います。
――アスレチックで遊んで出来たという成功体験ももちろん重要だと思うんですけど、出来なかったという失敗体験も、後で大人になってから分かるような糧になるのかなと想像します。
シルクロード:転んだ瞬間に手をつけるかとか、自分で危ないと思った時に辞められるか、できなそうだと思ったところで一歩引けるか。自分で考えて選ぶということも身につくんじゃないかなと思いますね。
――シルクロードさん、ザカオさん、ンダホさんは父親になったことで目線も変わりましたか?
ザカオ:めちゃくちゃ変わりました。僕の子どもはまだ小さいんですけど、それでも連れてきたいなと思います。芝生のところを歩かせてあげるだけでも、それだけで成長できるんじゃないかなと思うから、本当に連れてきたいですね。
シルクロード:かといって自分たちの少年心が消えたわけじゃないんじゃない?
ンダホ:そうなんだよね。“2人目の人格”というか。
ザカオ:息子と一緒に遊ぶっていう、新しい世界がある。
シルクロード:むしろ、どう教えようかを考える。
ンダホ:目線が増えたよね。
シルクロード:いろいろと目線は変わってはいるんですけど、初心にもう一回戻った時に成果はあるなと感じますね。いろんな目線が持てるようになってるなって。
――みなさん個人としてもアスレチックというのは、幼少期の原点にありますか?
シルクロード:そうですね。本当に外でばっかり遊んでたんです。こんなアスレチックがあったらいいなみたいなのを、頭の中で何個か仮想で作るんですよ。でもないので、地面に絵を描いてここが足場みたいにして、けんけんをしながら飛んだりしてたんですけど、そういうのがもうここにあるので。羨ましくもなりますね。
ンダホ:俺は小さい頃アスレチックに行ったことがなくて、フィッシャーズに入ってからだと思うんだよ。だから羨ましい。幼少期からこれでレベルアップしていったら、ある意味怖いもんね。人に教えられる立場に。
ダーマ:成長とともにアスレチックもレベルアップできるからね。
ンダホ:俺もまだレベルアップしてる気がする。そのスタートが遅かったから。
シルクロード:面白いのは監修して5年が経っても、来るたびに「あれできなかったな」って感想が出てくるんですよ。時間が足りなくて、回りきれないんですね。そこが魅力なんだろうなと思います。
マサイ:泊まりで来る人もいるくらいだからね。
「全てが叶った時には世界各国から人が来る場所になる」
――GREENIA、ひいては兵庫県には何度も来られていると思うんですけど、みなさんにとってどのような場所になってますか?
シルクロード:兵庫県は僕らの中でGREENIAのイメージです、GREENIAでお仕事をして東京に帰ることが多くて、近場の美味しいご飯屋さんに行ったりもするんですけど、GREENIAにいる時間が一番長いんだよね。なので兵庫県はGREENIAだなって。
――みなさんも同じですか?
一同:同じです!
ンダホ:日が昇って、日が暮れるまでいるからね。
モトキ:ずっといるからGREENIAのイメージが完全についちゃってるからね。
――地元である兵庫県のテレビ局・サンテレビが取材してくれているということも嬉しいですよね。
シルクロード:そうですね。そこから知ったという方もいますし、支えていただいてる、そこの強さもありますね。
ンダホ:地元の方が来てくれるのはまた嬉しいよね。
――第2のふるさとみたいなところになってますか。
シルクロード:そうですね。だいぶいますからね。
ンダホ:第2の地元みたいなものですね。新幹線で東京駅から乗って新神戸で降りるんですけど、駅があんまりレアじゃなくなってる(笑)。通過点になってるもんね。
シルクロード:寝て大体ここのタイミングかって、目を覚ますと新神戸です。
――改めて、GREENIAをプロデュースすることは、地域貢献、または未来の子どもたちの遊びの場所を提供するという意義もあるのかなと感じます。
シルクロード:何でもかんでも担ってやるとまでは思ってはないですけど、自分たちがやって良かったことは形にしたいと思います。やれなかったことの後悔は、ファンのみんなにはしてほしくない。その環境を作れたらいいなというのは思っていたので、こういった形で協力していただいて、こんな広い場所もなかなかないので、一緒にできるというのは幸運だったなと思いますね。
――まだまだやりたいことや考えてることもありますか?
シルクロード:ありますね。これちょっと作りたいな、これやりたかったなというのもいっぱいあるんですよ。日頃のミーティングで何個も意見交換してるんですけど、全てが叶った時には世界各国から人が来る場所になるだろうなと思っています。
――まだ未開拓の場所もある?
シルクロード:そうですね。話題に出てたところでも相当面白いものができあがりそうなんですけど、まだちょっと時期待ちで。
ンダホ:万博の次はGREENIAで!