『Weekly Virtual News』(2026年4月30日号)

ぶいすぽっ!橘ひなの100万人登録、キタニタツヤ『VRChat』撮影MV 今週の気になるバーチャルニュースを一挙紹介

 VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。

 連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル業界”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。

ぶいすぽっ!橘ひなのが100万登録達成

 eスポーツ系タイトルを中心としたゲーム実況活動がメインのVTuberグループ「ぶいすぽっ!」から、初のYouTube登録100万人達成者が現れた。

 4月27日の配信で大台に到達したのは、橘ひなの。2020年デビューのVTuberで、「ぶいすぽっ!」では初期デビュー者としてカウントされる一人だ。FPSゲームなどの実力者であり、今回の記録達成は100万登録に加えて、『Apex Legends』の100キル達成耐久も兼ねた配信中に実現している。

 そして、記録達成直後にワンマンライブの開催も発表した。実は彼女、ゲームだけでなく歌唱力にも定評があるタレントでもある。TACHIKAWA STAGE GARDENで、8月15日・16日の2Days。なかなかに骨太なステージが用意された形だが、大台を乗り越えた橘ひなのにとっては、さらなる飛躍の舞台になるだろうか。

キタニタツヤ、『VRChat』で全編撮影されたMVを公開

 4月26日、シンガーソングライター・キタニタツヤの新曲「れびてーしょん」のMVが公開された。TVアニメ『NEEDY GIRL OVERDOSE』のEDテーマとして起用されている本楽曲だが、そのMVはなんと全編が『VRChat』で撮影されたものだ。

れびてーしょん / キタニタツヤ - LEVITATION / Tatsuya Kitani

 どこでもない夜の街を背景に、市販アバター「Lowtus」をカスタマイズしたアバターのメインキャラクターが、一定のリアリティとともに動く姿がとても印象的な映像だ。4:3の古びたVHSのような映像加工も相まって、どこかノスタルジーすら感じさせる。

 MV制作には、『VRChat』で活動しているクリエイターが制作に関わっている。どのような経緯で成立した座組と作品なのかは不明だが、インターネット文化を題材とする『NEEDY GIRL OVERDOSE』の楽曲ゆえに、『VRChat』が親和性の高い題材として選ばれた可能性はありそうだ。

ゲーム『プラグマタ』ヒロインがホロライブ兎田ぺこらとコラボ

 発売からほどなくして売上100万本を達成し、新規タイトルとして大きな可能性を見せているアクションゲーム『プラグマタ』。「父性をくすぐるバディもの」としても話題を呼んでいる中、一風変わったコラボが実施された。

【プラグマタ】可愛すぎるディアナちゃんとバディになりました。【爆誕!月バディ】

 それが、ホロライブの兎田ぺこらとのコラボ。同作のヒロイン・ディアナが兎田ぺこらと共演する動画が4月24日に公開された。

 ゲーム本編はリアル路線の3DCGが採用されているが、この動画に出演しているディアナはアニメライクなタッチになっており、動画内ではさながらVTuberのLive2Dのようなアニメーションで動かされている。ある意味では“VTuberデビュー”とも言えるかもしれない。

 ゲームとは全く異なるビジュアルを作ってまで実施するコラボ施策は、なかなかめずらしい。この他にも、「ディアナがゲームの公式Xをハッキングして乗っ取った」という体裁の特殊運用まで行われている。プロモーション施策にも注力しているタイトルであることが、これらの展開からうかがえる。

Brave groupが80億円超の資金調達を実施 長瀬有花は移籍を発表

 先に挙げた「ぶいすぽっ!」運営企業も含め、多種多様なVTuber関連企業を有するBrave groupは、4月22日にシリーズEラウンドの資金調達を発表した。16社からの第三者割当増資、3社からの融資により、約80億円超の大規模調達となる。

 そして、今回筆頭株主にあがってきたのがグリーホールディングス。バーチャル配信プラットフォーム「REALITY」などを手がける子会社・REALITY株式会社を通じた追加出資となる。グリーホールディングス側は今回の出資を「VTuber領域における戦略的パートナーシップ」と位置づけてるようだ。

 一方、Brave groupのVTuber関連事業のひとつ、バーチャルアーティスト事務所のRIOT MUSICからは、看板アーティストの一人である長瀬有花の退所が発表された。所属レーベル「汽元象レコード」もクローズし、長瀬有花自身はこれまでのクリエイティブ制作で協力してきた株式会社CAMBRへと、5月1日付けで移籍する。

 Brave groupはときおりこうした大きな体制変更が起こっているが、今年も変化しつつ経営と成長を続けていくのだろう。そして長瀬有花もまた、変化しつつもさらなるアーティスト活動へと邁進していきそうだ。

にじさんじジョー・力一、「ウェカピポ」(クランキーver)を歌う

 たまにはスナック感覚でつまめるニュースも取り上げよう。にじさんじのジョー・力一が、ロッテのチョコレート菓子「クランキー」のWeb CMに起用された。

ロッテ クランキー WEBCM「チョコサクサァァーク with ジョー・力一」篇 30秒

 その内容は、SOUL'd OUT「ウェカピポ」……の「クランキー」CMバージョンを歌うというもの。背後にはSOUL'd OUTのDiggy-MO'を模した道路誘導人形。ジョー・力一本人は立て看板。なかなかシュールな絵面だが、「SOUL'd OUT縛り歌枠」を敢行した経験の賜物か、いい感じの歌唱だ。

 余談だが、同じにじさんじの周央サンゴもかつて「ウェカピポ」の朗読を行い、その後ちゃんと歌ってみた動画を投稿している。その歌ってみた動画の投稿は2年ほど前だが、2026年になってにわかに「ウェカピポ」が(そしてSOUL'd OUTが)猛プッシュされているような感覚がある。ここにきてVTuberにまさかのSOUL'd OUTブームが……くるだろうか。

ぶいすぽっ!随一の“ゲラ笑い”コンビ 英リサ&橘ひなのが吹かせた“新しい風”を追って

現在のVTuberシーンにおいて、バーチャルタレントの活躍する分野は日々拡がっている。そのなかで年々支持を強めているのがBrav…

関連記事