「ゲーム実況」はアイドル活動の一部へ? 乃木坂46・賀喜遥香の『青鬼』実況から見る最新トレンド
フリーホラーゲームの金字塔『青鬼』が、一部界隈で再び注目を集めている。そのきっかけとなったのが、2月10日に「乃木坂配信中」で公開された実況配信だ。乃木坂46のメンバーである賀喜遥香が『青鬼』をプレイする動画が投稿され、アイドルファンとゲームファン双方の関心を集めている。
賀喜は、公式チャンネルで複数のゲーム実況を配信しており、これまでに『8番出口』や『8番のりば』、3Dバージョンの『最恐 -青鬼- / Absolute Fear -AOONI-』などをプレイしていた。今回の実況では、約2時間かけて『青鬼』をクリア。突然現れる青鬼に驚くそぶりはみせつつも、冷静な判断で順調に最後までゲームを進めている。アーカイブのコメント欄には「かわいいずっとみてられる」「強者感すごい笑 全然ビビってない笑」などの反応が寄せられており、大勢のファンが応援していることがわかる。
そもそも『青鬼』は、2004年に日本のゲームクリエイターnopropsがRPGツクールXPで制作・公開したフリーゲーム。ジャンルはホラーアドベンチャーで、プレイヤーは謎の洋館に閉じ込められた主人公を操作し、館内を探索しながら謎を解き脱出を目指す。最大の特徴は、館内を徘徊する青い怪物の存在だ。突如出現し、執拗に追いかけてくるが、プレイヤーに戦闘手段はない。逃げる・隠れる・ルートを把握するといった判断力が生存の鍵となる。この“戦えない恐怖”こそが、本作の根幹にあるゲーム性だ。
また『青鬼』は、ニコニコ動画やYouTube黎明期から実況動画が多数投稿されてきた歴史を持つ。青鬼の突然の出現はリアクションを引き出しやすいため、プレイヤーの悲鳴や慌てる様子そのものがエンターテインメントとして成立する。さらに謎解き要素が多いこともあり、視聴者に「次はどうなるのか」と興味を持ってもらいやすい。こうした構造が、配信向きタイトルとして長く支持されてきた理由なのだろう。
今回の賀喜による配信は、そうした実況映えするゲーム性と、アイドルのリアクションという新たな魅力が掛け合わさった事例といえる。近年はアイドルや著名人が公式チャンネルでゲーム実況を行うケースが増えているが『青鬼』のように知名度が高く視聴体験が分かりやすい作品は、その流れと相性が良い。ゲーム実況はもはや一部の配信者だけの文化ではなく、アイドル活動の一部としても機能し始めている。実際、乃木坂46だけでなく「日向坂ちゃんねる」や「櫻坂チャンネル」でもホラーゲームの実況を配信しているが、どれも高再生数を記録していた。アイドル×ゲーム実況が今後どのように広がっていき、双方の業界を盛り上げていくのか注目していきたい。