YouTubeでは近頃、廃墟DIY動画が人気で、これまでもさまざまな廃墟に注目が集まっている。なかでも今回紹介した2組の動画に登場したのは荒れ放題の廃墟だったが、一体どこに視聴者は惹かれるのか。廃墟動画にはいまでは作られていない貴重なアイテムが登場することが多く、2組の動画にも当時の生活や職人の技が垣間見れるアイテムが複数みられる。とくに建具には「素敵」といったコメントが多数あり、文化や日本建築の歴史をうかがい知れる点が、廃墟DIY動画の見どころのひとつになっていることがわかる。

　さらにほぼ完成した「0から始める廃墟生活」の動画には、竹や廃材、産廃ゴミでジャングの様な庭からの進展に、「ここまできたんだね」と、感慨深さを感じる視聴者からのコメントが多く寄せられている。ボロボロの廃墟の激変ぶりをみてきた視聴者のなかには、一緒に作業をやり遂げたかのような達成感を抱く者も一定数おり、クリエイターと一緒に視聴者が盛り上がれるという点も、廃墟DIYコンテンツならではの特徴と考えられる。

　DIY開始から完成まで、なにかと道のりが長い廃墟DIYコンテンツ。数年にわたるプロジェクトがほとんどだが、それでも視聴者が注目するのには、歴史や文化の変遷を感じられることや、動画クリエイターとの一体感といった魅力にあるようだ。