『今日好き 卒業編&新年特別編』最終話ーー「顔を上げて」 成立寸前で振られる黄色信号

みさき×みく、カップル成立かと思いきや? “顔を上げてください”の黄色信号

 アレックス(ケイトアレックス)×ゆのん(中島結音)の“ゆのっくす”カップルが誕生したのが、前回の5話でのこと。この素晴らしい流れに、みさき(北島岬)×みく(田中碧空)の安定ペアも続くことができるだろうか。

 ふたりのアピールタイムでは、今回の旅で最も思い出に残っている、2日目のバナナボートの話題に。お互いの会話のトーンもどこか落ち着いていて、言葉なくとも、相手の思考を読めるくらいの関係性が育まれているかのような感覚に。本当に気持ちが通じ合っている。だからこそ、今回の特別ルールをもって1カ月後に再会したとしても、きっと“答え”は同じだろう。であれば、いまこの場ですぐに告白をしたいと、みさきが切り出す。それを受けたみくも特に驚くことなく、とても自然な導入から告白が始まった。

 みさきの告白の言葉は「どの時間も心の底から楽しくて、すごい、幸せでした。オレはみくちゃんの笑顔で、優しいところが大好きです」ーー結果は? みくの口から出てきたのは「顔を上げてください」という、『今日好き』の“フラれパターン”の定型文だった。みさき本人、スタジオの“恋愛見届け人”、そして我々視聴者も揃って、顔がこわばる。3日間の短い時間のなかで、お互いを知る深い会話もそこまでできていないこと。それでも、みくはもっと、みさきのことを知りたいこと。だから、これからもずっと一緒にいたいこと。つまり、みさきの告白は成功。カップル成立だ!

 一時は変わったように思えた風向きが、再び追い風に。持ちこたえた、というよりも、そもそもカップル成立にまったくといえるほど危なげがなく、こちら側が勝手に“持ちこたえた”と勘繰ってしまっただけだが、遠回しな言葉で、丁寧に想いを伝えようとしたのはいかにもみくらしい。カップルとして関係性が進んだあとも、このふたりは田舎の家の縁側で紅茶を飲んでいるような……のほほんとした雰囲気のままでいてくれる。そんな確信を持てる、凪のような告白シーンだった。

えいじ、きさき&そらに告げたこの旅での答え 「もう一度、一緒に旅しませんか?」

 第一印象の時点で、アレックス、そうた(米山颯太)、だいすけ(菅沼大輔)から。その後に、えいじ(吉田叡史)と、僅かにるい(村澤瑠依)からも。最終的に今回の旅に参加した男子メンバーのほとんどから好意を寄せられた稀代のモテガール・きさき(寺島季咲)。『卒業編&新年特別編』メンバーの恋物語が最終日、どのように動くのか。その結末の一端をいま、彼女が握っている。

 とはいえ、彼女もどちらかといえば、誰かの答えを待つ方。そうたは、きさきへのアピールタイムで、恒例となった鳥の声真似選手権(ただし難易度がレベチ)でアイスブレイクを挟むと、彼女と一緒に次の旅に参加したいという本題に。だが、彼女の答えは前回の5話で、だいすけに伝えたものと同じ。想いを寄せるえいじが、旅を続けるか次第。その決定がそのまま自分自身の答えとなり、つまりは一時的ながら、自身から恋の主体が離れるわけである。

 だいすけとのアピールタイムと同様、旅を続けた先でもえいじとだけ向き合い、ほかの男子のことを考える余裕はないだろう。きさきならばそう告げるはず、と考えていたが、その運命を変えたのが、そうただった。「いまは、完全に、きさきちゃんの魅力のとりこになっています」「きさきちゃんにキュンとさせられたから、逆に次は僕の魅力のとりこになってもらえるように、次の旅で待ってます」。この言葉はさすがに深く響いたようで、きさきはそうたと別れたのち、彼の言葉を長い時間をかけて噛み締めているように見えた。

 そして、肝心のえいじは、きさき、そら(中川そら)の順にアピールタイムに臨む。きさきから「1カ月後、また会ってお話しませんか? もう一度、一緒に旅しませんか?、って誘いにきました」と、いつも以上に天使のような声で提案されると、えいじが出した答えは「ありがとうございます」。彼自身も、まったく同じことを言おうとしていたそうだ。それは、この後にアピールタイムを控えたそらも同様。彼らの恋物語の結末は、もう少し先。この春の訪れまで持ち越しとなった。

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